この記事では、「告示」と「公表」の違いを分かりやすく説明していきます。
「告示」とは?
 国や公の機関が一般国民に広く知らせることです。
 知らせる側が、国家や地方公共団体などの場合をいいます。
 公立高校は都道府県教育委員会が運営をしています。
 つまり、公の機関が運営していることになります。
 公立高校の定員人数は決まっており、その人数は学校や教育委員会などから一般の人に知らされます。
 この行為を「告示」ということができます。
 この場合だと、「生徒募集定員を告示する」といいます。
 この行為は官報や公報に掲載をして行われることが一般的です。
 また、選挙の期日を知らせる場合は、選挙管理委員会が行う補欠選挙や地方選挙に「告示」が使われます。
「告示」の使い方
 国や公の機関から一般の人々に広く知らせることを指して使用する言葉です。
 一般の人から一般の人に知らせることには使用しません。
「公表」とは?
 正式に広く世間に知らせることです。
 ある人たちの間では知られていた事柄を、その他の人たちにも伝える意味合いがあります。
 芸能人が妊娠をすると、テレビやSNSなどを通じて世間に知らされることがあります。
 多くの人たちに知らせており、このことは「公表」といいます。
 どのような手段を使用して知らせるのかは、意味に含まれていません。
 ある企業が新製品をつくり出し、これから売りに出すことになりました。
 その商品名をホームページなどを通じて多くの人たちに知らせとします。
 このことも「公表」といいます。
「公表」は世間に広く知らせるという意味で、誰から知らせられるのかという意味は含まれていません。
「公表」の使い方
 広く知らせることという意味で使用をします。
 誰からという意味は含まれていないのですが、一般の人が世間の多くの人に知らせることにも使えます。
 しかし、一般の人が世間に知らせることは少なく、公の機関や芸能人などが広く知らせることについて使われることが多いです。
 特定の人だけに知らせることには使用しません。
 どのような手段を使って知らせることにも、この言葉は使用できます。
「告示」と「公表」の違い
 どちらの言葉にも知らせるという意味が含まれています。
 違いは、誰から知らせるのかということです。
 前者の言葉は、国や地方公共団体などから知らせることをいいます。
 後者の言葉は、誰からという意味は含まれていません。
 そのため、国や地方公共団体などから知らせることも、一般の人から知らせることもいいます。
「告示」の例文
 ・『20日に告示』
 ・『文部科学省が告示した』
 ・『官報にて告示』
 ・『告示後に問題が発生した』
「公表」の例文
 ・『選挙の結果が公表された』
 ・『○○氏がガンであることが公表された』
 ・『SNSで公表されて話題になっている』
 ・『公表を見送る』
まとめ
 どちらの言葉にも広く知らせるという意味合いがあるのですが、誰から知らせるのかという点に違いがあります。


