「ご指導ご鞭撻のほど」とは?意味や使い方、例文など分かりやすく解釈

「ご指導ご鞭撻のほど」とは?意味と使い方

この記事では、「ご指導ご鞭撻のほど」の意味を分かりやすく説明していきます。

「ご指導ご鞭撻のほど」とは?意味

「ご指導ご鞭撻のほど」は、3つの言葉で構成されています。

ひとつめは、ご指導です。

目的を達成するために必要な知識や技術を教え、習得できるよう導くことを意味します。

「ご」を指導に付けることで丁寧な物言いになり、相手を敬う気持ちが伝わります。

ふたつめは、ご鞭撻です。

「(ご)べんたつ」と読みます。

鞭撻には、厳しい指導ながらも励ます様子を表しています。

そして最後の「~のほど」です。

これは目上の人などに対して何かをお願いしたいときに使う言葉です。

単に依頼するだけとは違い、丁寧で優しい言い回しになり、言われた側も嫌な気持ちになりません。

つまり、「ご指導ご鞭撻のほど」は、「あなたのようになるべく教えていただきたく、お願いします」という意味になります。


「ご指導ご鞭撻のほど」の概要

例えば、社会に出ると先輩や上司に指導を仰がなければならない場面が多々あります。

しかしながら、身近にいる人へ敢えて伝える文言ではありません。

ただし、年賀状などのあいさつ文として用いることは間々あります。

また、通常は取引先の人へ遜った態度で接するため便利に使います。

どんな場面でも、新参者でいるときには「教えてください」「厳しい指導にも耐え、精進します」という気持ちでいると早く周囲に馴染めるようになるものです。


「ご指導ご鞭撻のほど」の言葉の使い方や使われ方

あまりにも近しい人に対し、かしこまって使うと違和感が生じます。

程よい距離感と目上の人や上司に対して使うことを意識して使えば問題ありません。

日本では、謙虚な態度で接することを良しとしています。

既に承知し、習得していることであっても、あいさつ代わりに教えを乞うことは美徳です。

また、それがひとつの常套句ともなっているので、付き合いの浅い目上の人に対して「ご指導ご鞭撻のほど」と言えば失礼に思われることはなくなります。

さらに、実際に指導をしてもらった後、過去形で用いるのは一般的ではありません。

あくまでも、「これからよろしくお願いします」という意味合いで使います。

「ご指導ご鞭撻のほど」の類語や言いかえ

言いかえに便利な言葉をご紹介します。

『厳しいご指導を賜りますよう、お願い申し上げます』
『ご指南くださいますようお願いいたします』
『お導きいただきたく、よろしくお願いいたします』
また、「ご支援」をお願いしたいというような言い回しに言いかえることができます。

まとめ

日本語は本当に難しいものです。

わざと遜った物言いや謙遜する態度が好ましいと感じているからです。

「自分のほうが上手」と思っても、敢えて遜った言い方ができる人は人間性が素晴らしいと評価を得ることもあります。

本音では、「違うのに」と思っても、右に倣うのはとても大切なことなのです。

そういった意味で、「ご指導ご鞭撻のほど」はとても便利に使える言葉と言えます。

意味と使い方
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