この記事では、「しぐれ」と「そぼろ」の違いを分かりやすく説明していきます。
「しぐれ」とは?
「しぐれ」には3つの意味があります。
1つめは、秋の終わりから冬のはじめにかけて、パラパラと降ったりやんだりする雨のことです。
1日中やむことなく降っているのではなく、断続的に降ります。
また、季節が秋の終わりから冬のはじめにかけてと限定しています。
2つめの意味は時雨煮の略です。
時雨煮とは、貝の殻をむいたものや牛肉などを、ショウガや醤油などとともに似た食べものです。
佃煮の一種になります。
あさりを使った場合の作り方を簡単に説明します。
あさりはむき身を使用します。
鍋にみりん、酒、砂糖、ショウガを入れて煮立て、あさりを入れて数分煮ます。
この時、アクが出てくるので取り除きます。
醤油を加えてさらに煮て、火をとめてから冷やして味をしみこませます。
冷蔵庫で10日ほど保存が可能です。
3つめの意味は、涙ぐむことや、その涙です。
目からダラダラと涙がでることではなく、うるんだような感じや、ぽたっと落とすような感じを指しています。
「しぐれ」の使い方
雨のことや、時雨煮のことを指して使用します。
雨の場合は「時雨」と漢字で書くことが多いです。
「そぼろ」とは?
「そぼろ」には3つの意味があります。
1つめは、魚や肉の身をほぐして味付けをし、水分がなくなるまで火にかけた食べものです。
この食べものには、牛肉、豚肉、鶏肉、サバ、イワシなど、さまざまな食材が使用されます。
味付けもさまざまですが、醤油で味付けされることが多くあります。
2つめの意味は、ぼろぼろに乱れているさまです。
また、そのような衣服や格好です。
みそぼらしいという意味合いがある言葉で、たとえば髪の毛がぼろぼろで乱れているようなことをいいます。
3つめの意味は、ばらばらで細かいことです。
「そぼろ状」といったりします。
小麦粉に少量の水を加えて、両手でこすりあわせると、ばらばら・ぼろぼろとした状態になります。
このようなばらばらで細かいことを指しています。
「そぼろ」の使い方
ばらばら細かいことや、そのような状態になるように炒った味付けされた肉や魚などの食べものを指して使用する言葉です。
「しぐれ」と「そぼろ」の違い
どちらの言葉にも食べものの意味が含まれています。
「しぐれ」は、アサリなどのむき身や肉をショウガと共に調理した佃煮の一種です。
「そぼろ」は肉や魚などに味付けをして、ボロボロになるように炒ったものです。
「しぐれ」の例文
・『しぐれを作る』
・『しぐれをご飯にのせて食べる』
・『母の得意料理はしぐれだ』
・『近所の人がしぐれをおすそ分けしてくれた』
「そぼろ」の例文
・『そぼろの弁当』
・『そぼろ状になるまで炒める』
・『鶏そぼろが好き』
・『鶏そぼろと卵の丼もの』
まとめ
食べものの意味を持つ2つの言葉ですが、それぞれが指す食べものは異なります。