体調が悪いことを伝える言葉として「しんどい」と「疲れた」があります。
この記事では、「しんどい」と「疲れた」の違いを分かりやすく説明していきます。
奥ゆかしい言葉の魅力に触れていきましょう。
「しんどい」とは?
しんどいとは、ホトホトにくたびれていること。
もう何もできず、立ち上がれないような辛い様子をあらわしています。
疲弊してしまい、気力をなくした状態です。
しんどいという言葉は、もともと関西で話されていた方言です。
日本には「心労」という用語がありますが「しんろう」が時代と共に変化して「しんどい」になったという説があります。
大阪や京都では「しんどい」をさらに省略して「ああ、しんど」などと言うこともあります。
ちなみに「しんどい」の語源である「心労」は、肉体的な疲れよりも精神的な疲れをあらわす言葉です。
色々なことが気になってしまい、心をすり減らしてしまう状態です。
そのため「しんどい」は運動後の疲れというより、心理的なストレスを感じるときに良く用いられます。
心理的な疲れが、しんどいなのです。
「疲れた」とは?
「しんどい」の類義語に「疲れた」があります。
日常生活でもよく話される「疲れた」は体力が低下して、やる気が起こらないこと。
体の奥から疲弊を感じることを指します。
ちなみに日本には「綿のように疲れる」ということわざがあります。
これは柔らかくてすぐ折れてしまう真綿のように、フラフラとやつれてしまう様子を意味しています。
肉体労働が続いて疲労困憊なとき、引っ越し作業をしていて肩や腰が重たいときなどに用います。
ちなみに「疲れた」の「疲」は、病気になった人がベッドなどにもたれかかった姿をイメージして作られた漢字です。
疲れたは肉体的に限界な様子を、あらわす言葉。
覚えておくと良いでしょう。
「しんどい」と「疲れた」の違い
憔悴した様子をよくあらわしているのが「しんどい」と「疲れた」です。
「しんどい」と「疲れた」の違いを、分かりやすく解説します。
・精神的な疲れと、肉体的な疲れ
「しんどい」と「疲れた」も日常生活では、混在されて使われています。
区分けをするなら「しんどい」は「心労」にゆかりのある言葉なので、精神的な疲れに。
心理的なダメージを受けて、疲労がたまっている時につかいます。
また「疲れた」は力仕事をおこなって、体力がない時に使用します。
気力が失われたときは「しんどい」。
体力が失われたときは「疲れた」です。
ちなみに「しんどい」は関西弁なので「疲れた」よりも、どこかお茶目な響きもあります。
笑って済ませたいときも「しんどい」は便利です。
まとめ
「しんどい」と「疲れた」の違いを分かりやすくお伝えしました。
「しんどい」は心労からきた言葉で、精神的な疲れのこと。
対して疲れたは、肉体的な疲れを指します。
疲れは放っておくと、大病になることも。
疲れを感じたら、自分や家族のためにゆっくり休むのが大切です。