この記事では、「すら」と「さえ」の違いを分かりやすく説明していきます。
「すら」とは?
「すら」とは、「極端に思われる事例を挙げて、他も同じようにそうなることを推測させる意味」を持っている係助詞です。
例えば、「こんな簡単な問題すら解けない」などで使われます。
「すら」は、「彼ですらこの問題は解けない」のように「基本的に否定的な結びの言葉(結論)と一緒に使われることが多い助詞」です。
また「すら」という助詞には、「普通であれば考えられないこと(あってはならないこと)が起こるの古語的な意味」もあります。
「さえ」とは?
「さえ」とは、「すでにあるものに、さらに付け加えるの意味」や「ある物事の事例を強調して、他の物事も同じようにそうなることを類推させる意味」を持っている副助詞です。
例えば、「咳だけではなく熱さえも出てきました」や「こんな簡単な仕事さえできないのです」といった例文で使うことができます。
また「さえ」の副助詞には、「その条件が満たされれば、十分な満足・結果が手に入れられるという意味」もあります。
例えば、「あの人さえ来てくれれば何とかなるはずです」のような文章で使用されます。
「すら」と「さえ」の違い!
「すら」と「さえ」の違いを、分かりやすく解説します。
「すら」も「さえ」も「極端に思われる事例を強調して、他の物事も同じようにそうなることを推測させる意味」を持っている助詞ということでは共通しています。
しかし、「さえ」には「すら」にはない、「その条件が満たされれば、十分な結果が生じる」という「意味・用法」があります。
例えば、「彼女さえいてくれれば他には何もいりません」という文章を、「彼女すらいてくれれば他には何もいりません」というように「すら」に置き換えると意味が通じなくなるのです。
また「さえ」には「すでにあるものに、さらに付け加えること」の意味もありますが、「すら」にはその意味もないという違いを指摘できます。
例えば、「雨だけではなく雷さえ鳴り始めました」とは言えますが、「雨だけではなく雷すら鳴り始めました」という表現は完全な間違えではなくても、違和感のある表現になります。
さらに文法の品詞分類でも、「すら」は「係助詞」、「さえ」は「副助詞」の違いがあります。
まとめ
「すら」と「さえ」の違いを説明しましたが、いかがだったでしょうか?
「すら」とは「極端に思われる事例を挙げて、他も同じようにそうなることを推測させること」を意味していて、「さえ」は「ある物事を強調して、他も同じようになることを類推させること」や「その条件が満たされれば十分な結果が手に入れられること」などを意味している違いがあります。
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