女性に対して使うことの多い「べっぴん」と「可愛い」、同じような意味ではありますが、異なる部分もあり使い分けることのせきる言葉です。
この記事では「べっぴん」と「可愛い」の違いについて、分かりやすく説明していきたいと思います。
「べっぴん」の意味や使い方とは?
「べっぴん」とは、特別よいことをあらわす言葉であり、とくに容姿が一般よりも優れている女性に対して使うことが多い言葉です。
漢字で書くときは「別品」または「別嬪」と書き、前者は別の品であること、後者は特別な品であることを意味します。
話し言葉として使うことも多く、その場合は「べっぴんさん」とさんをつけて使うことが多いです。
もともとは大阪弁がルーツですが、現在では日本全国で使われる言葉になりました。
江戸時代の頃から使われており、本来は優れたものに使う言葉でしたが後々は人に対して使う言葉となり、さらに女性に対して多く使う言葉へと変化しました。
現在では、「べっぴん」は美人をあらわす言葉の中でも少し変わったユニークな言い方であるため、人によっては使わない表現であるといえます。
「可愛い」の意味と使い方とは?
「可愛い」とは、愛らしいことをあらわし、小さいものや弱いものに心を惹かれたときに使うことが多い言葉です。
幼くて素直で純粋なものに対しても使い、あどけなさや無邪気さがある人や小さい動物などに使われます。
その対象は子供や若い女性、犬や猫のペットなどに使うことが多いですが、現在では女性が男性に対して使ったり、お年寄りに対して使ったりと「可愛い」の幅は広がってきました。
また、その対象自体は「可愛い」とはいえなくても、「可愛い一面がある」といった使い方をし、意外なしぐさや趣味や性格などのギャップをあらわす際に使うことも増えました。
以前は地位の高いものや成人に対して「可愛い」と言うと失礼に値することでしたが、現在は親しみやすいものとして良いイメージに繋がるということから、失礼であると言われることは少なくなりました。
「べっぴん」と「可愛い」の違いについて
「べっぴん」と「可愛い」は似たような意味として使われている言葉ですが、その対象や使い方ははっきりと異なり、使い分けが必要です。
まず「べっぴん」は可愛らしいというよりは美人な女性に対して使い、「可愛い」は可愛らしく小さく弱いものに使う言葉です。
また、「べっぴん」はほとんど女性にのみ使う言葉ですが、「可愛い」は現在は老若男女だれにでも、犬や猫などの動物に対しても使い、とても幅広く使うことのできる言葉です。
そして、「べっぴん」は外見に対してのみ使いますが、「可愛い」は内面や外見と内面のギャップに対しても使うことがあります。
「べっぴん」を使った例文を紹介
・『いつも講義で近くの席に座っている娘は、地味な格好でメガネをしているが、かなりのべっぴんさんなのではないかと思う』
「可愛い」を使った例文を紹介
・『クラスの中心的存在のあの娘は、美人というわけではないが明るく愛嬌があってとても可愛いみんなの人気者だ』
まとめ
「べっぴん」は美人な女性に対して使う言葉で、「可愛い」はその対象はさまざまですが愛らしいものや外見と内面のギャップに対して使う言葉でした。
間違ってしまわないよう、正しく覚えておきたい言葉です。