かつて流行したネットスラング「アサヒる」とはどういう意味なのでしょうか?
また、どのような経緯で流行したのでしょうか?
この記事では、「アサヒる」の意味について分かりやすく説明していきます。
「アサヒる」の意味とは?
「アサヒる」とは、「事実を捏造する」や「事実を改ざんする」という意味です。
「アサヒる」の成り立ちとは?
記事捏造疑惑が持たれた朝日新聞社を揶揄して、「事実を捏造する」や「事実を改ざん」するという意味で「朝日新聞社」の「あさひ」をもじった「アサヒる」というネットスラングが生まれました。
「アサヒる」が流行した経緯
2007年9月に、当時の内閣総理大臣であった自民党の「安倍晋三」が所信表明演説後に、首相辞任を表明、その翌日に慶應義塾大学病院へ入院します。
安倍元首相は退院後に記者会見を開き、自身の健康状態などの辞任に至る経緯や日本国民や国会・政府関係者に対して謝罪を行いました。
朝日新聞社は、この記者会見に関する記事にて、石原壮一郎のコラム「『アタシ、もうアベしちゃおうかな』という言葉があちこちで聞こえる。
仕事も責任も放り投げてしまいたい心情の吐露だ。
そんな大人げない流行語を首相が作ってしまったのがカナシイ」という内容を掲載します。
しかし、掲示板やブログをはじめ、当時のネット上では、世間で「アベする」が流行している傾向がないことや、検索エンジンでサーチしても「アベする」という流行語が出てこないことから記事の捏造疑惑が噴出することになります。
また、安倍・阿部などの姓を持った人に対するイジメを招きかねないなどの指摘も受けました。
朝日新聞社の「安倍元首相に対するネガティブキャンペーンを狙った記事捏造」の疑惑から、逆に朝日新聞社への批判が巻き起こります。
そこから、同社を揶揄して、「事実を捏造する」や「事実を改ざんする」という意味の「アサヒる」がネットスラングとして広まったようです。
コラムを寄稿した「石原壮一郎」も批判を受けますが、同氏はJ-CASTの取材に対して、「コラムの内容に対する反論は受け付けない」と宣言しています。
同年、「アサヒる」は有限会社未来検索ブラジルが企画した「2007年ネット流行語大賞」の年間大賞金賞にノミネートされました。
その後、「アサヒる」は2009年まで使用されていたようですが、その後はほとんど使われていないようです。
ちなみに、2010年に「石原壮一郎」はダイヤモンド・オンラインのコラムにて、捏造疑惑に関する当時の炎上体験を寄稿しています。
まとめ
「アサヒる」とは、「事実を捏造する」や「事実を改ざんする」、「事実を隠蔽する」という意味のネットスラングです。
2007年、朝日新聞社は安倍元首相の記者会見に関する記事を掲載します。
しかし、記事内容に対してネット上では捏造疑惑が噴出しました。
そこから、先述の意味で「アサヒる」がネットスラングとして流行しました。