この記事では、「エピローグ」と「エンディング」の違いを分かりやすく説明していきます。
「エピローグ」とは?
「エピローグ」には3つの意味があります。
1つめは、劇の最後に俳優が観客に向かっていう言葉です。
劇に登場する人物が、誰かに向かって語り掛ける形式が取られます。
「物語はこうなりました」といった内容を簡潔に述べたものです。
2つめの意味は、小説や戯曲などで終わりの部分です。
終章、終曲などともいいます。
小説によっては、1章、2章などと章が設けられていることがあります。
1章、2章と続き、最後の部分が「エピローグ」になります。
この部分がある場合は、対になるように、はじまりとなる章が設けられることが一般的です。
3つめの意味は、音楽のソナタ形式で、第2主題に基づく小終結部です。
音楽のソナタ形式は、基本的には提示部・展開部・再現部の3つで構成されています。
最初に序奏、最後に終奏が入ることもあります。
提示部、再現部は、それぞれ第1主題と第2主題で構成されています。
「エピローグ」の使い方
小説や戯曲などの最後の部分を指して使うことが多いです。
「エンディング」とは?
物事の終わり、テレビやイベントなどの終わりの部分です。
テレビで放送されるアニメやドラマなどは、始まるときと終るときに、それぞれ曲が流れます。
終わりの曲は「エンディング曲」と呼ばれます。
ロールプレイングゲームには終わりがあります。
ずっと続くような物語の場合も、一応の終わりが設けられています。
この終わりの部分を「エンディング」といいます。
このときに、スタッフロールや曲が流れることがあります。
「エンディング」の使い方
物事やテレビなどの終わりの部分を指して使用する言葉です。
「エピローグ」と「エンディング」の違い
どちらの言葉にも終わりという意味が含まれています。
「エピローグ」は、小説、詩歌、戯曲などの終わりの部分をいい、イベントや物事などの終わりの部分ではありません。
小説や戯曲の場合だと、最後の最後のところだけを指しているのではなく、最後の1つの章を指しています。
また、劇で俳優が最後に述べる言葉の意味もあります。
「エンディング」は物事の終わりの部分です。
小説の終わりの部分を指すこともありますが、「エピローグ」ということの方が多いです。
「エピローグ」の例文
・『エピローグの内容を言わないで』
・『エピローグが楽しみだ』
・『小説に後からエピローグを加える』
・『長い長いエピローグ』
「エンディング」の例文
・『エンディング曲を担当している』
・『エンディングを見逃してしまった』
・『物語がエンディングを迎える』
・『エンディングが意外だった』
まとめ
2つの言葉は、終わりという意味を持っていますが、使われる場面に違いがあります。
小説や戯曲などについて使うことが多いのか、テレビや物事について使うことが多いのかという点が違います。