「カタルシス」とは?意味や使い方を解説

カタカナ語

「カタルシス」

私達の日常生活の中やビジネスの場面では、色々な言葉が出ててきますが、「カタルシス」という言葉を耳にしたことはあるでしょうか?元々は「心の浄化」といったような意味で使われる医学の世界での専門用語すが、今では一般的にも使われるようになっています。

とは言うものの、この言葉を意識せずに何げなく使える人はそんなに多くはないかもしれませんので、どのような場面で使えるのか、言葉の意味も理解しながら、例文を見ていくことにしましょう。

「カタルシス」の意味

「カタルシス」は、本来、ギリシャ語で「精神の浄化」という意味を持つ言葉で、不安や怒りなどの人間の心の汚れや罪の意識などをきれいに取り除くことで、精神を正しい元の状態に戻すことを指していました。

ギリシャ古代医学では、身体から体液を外へ排出させることを「カタルシス」と呼んでいたのですが、そこから意味が転じて、今では「悲劇的な場面に遭遇したり、見ることによって引き起こされる感情的経験が、心の中にうっせきしている同じような種類の感情を解き放つことで快感を得ること」という意味になってきたのです。

このことを「浄化」と呼び、解釈する人もいます。

「カタルシス」の言葉の使い方

「カタルシス」の使い方の中に「カタルシスがない」という表現がありますが、「カタルシスを感じられない」の省略した表現で、「心地よくない」「やりきれない」「不完全燃焼」といった状態のことを指しており、何か完全燃焼できないような心理状態の時に使うことになります。

「カタルシス」を使った例文・短文(解釈)

では、ここから「カタルシス」を使った例文を見ていくことにしましょう。

「カタルシス」の例文1

「昨晩、友人達と久しぶりにカラオケボックスに行って思いっきり歌ったら、カタルシスを得ることができたのです」

日頃の仕事や生活の中で溜まったストレス解消法として、あなたはどんな方法でスッキリさせているでしょうか?解消法の1つにカラオケで思いっきり歌うという方法を有効な手段として知られていますが、このように心のモヤモヤが晴れてスッキリしたと思った時に「カタルシスを得る」という表現で使うことができます。

「カタルシス」の例文2

「ハワイの海で優雅に泳ぐでイルカ達に触れてみると、カタルシスを感じるにです」

最近、イルカを一緒に泳ぐことに人気が高まっています。

イルカには「癒し」の力を持っているようで、心の病で苦しんでいる人達を癒す観光コースもあるほどです。

このように心がスッキリとした状態を「カタルシスを感じる」のという表現で使うことができます。

「カタルシス」の例文3

「あの映画は全くカタルシスがない映画で見ても全くつまらないので、2度見るものではないね」

このように「カタルシスがない」という表現は「カタルシスを感じられない」ということを省略した言い方なのですが、「心地よくない」「不完全燃焼」といったような心理状態の時に使われます。

この例文では、「見た映画では、何の感動もなくて、何となく不完全燃焼の思いだ」ということになるでしょう。

見応えのある映画なら、何度見ても感動するはずですね。

「カタルシス」の例文4

「カウンセラーの人に私の悩みを全て打ち明けたなら、心がスッキリと軽くなったのです」

カウンセリングでは、相談者がカウンセラーに自分の心の負担となっているような悩みや問題、イライラとしていることを思いっきり吐き出すことで、気持ちが楽になることがありますが、これを「カタルシス効果」と呼んでいます。

「カタルシス効果」とは、精神分析の専門用語の1つで、「心のモヤモヤ、イライラ」といった苦悩や怒りなどを具体的な言葉にして口に出させることで、暗く不快な感情が取り除かれて、安心感に満ち足りた状態にことのです。

カタカナ語
意味解説辞典