いろいろな部位を味わえるのは焼き肉の大きな楽しみですが、その中でも人気の部位といえば「カルビ」と「ハラミ」です。
焼肉屋で最初に注文するメニューとして定番の部位ですが、このふたつはいったいどこの部位でどのような違いがあるのでしょうか。
今回は、「カルビ」と「ハラミ」の違いについて解説します。
「カルビ」とは?
「カルビ」とは、「牛のあばら骨周辺の肉」を指します。
一般的には「ばら肉」と呼ばれる部位のうち特に「肩バラ」「ともバラ」と呼ばれるあばら骨近辺の肉が「カルビ」です。
「カルビ」は韓国語で「あばら骨」という意味であり、肉の位置する場所がそのまま肉を指す名称として使われています。
「カルビ」の仲でも場所ごとに肉質や味わいには差があります。
肩に近い肩バラのうち「三角バラ」と呼ばれる部分は特に肉質が良いことから「特上カルビ」などと呼ばれる高級肉として扱われます。
肋骨とあばら骨の会田に位置する肉は非常に柔らかい反面きれいに切り出すことが難しく、特に区別して「中落ちカルビ」などの名称で提供されています。
見た目はよくありませんがとろけるような柔らかさは絶品です。
「カルビ」の使い方
・焼肉店ではカルビが一番人気のメニューである。
・カルビなら軽く5人前は食べられる。
・一晩タレに漬け込んだカルビだけあってとても良く味が染み込んでいる。
・カルビ定食を注文する。
「ハラミ」とは?
「ハラミ」とは、「牛の横隔膜の肉」を指します。
肺をふくらませたりへこませたりする呼吸のための筋肉を「横隔膜」といいます。
横隔膜の動きによって肺に空気が出入りし呼吸が行われます。
生きている限りずっと動き続けている部位なので非常に筋肉が発達しているのが大きな特徴です。
食用部位としての「ハラミ」は脂肪がほとんど無く肉本来の味わいを楽しめる赤身肉です。
分類的には内臓扱いになるためホルモンの一種として提供されますが、ホルモン特有の臭みやクセはほとんどありません。
「ハラミ」の中でも下側に位置する肋骨よりの部分を特に「サガリ」といいます。
赤身肉に近い「ハラミ」にしては脂肪が多く柔らかいことから人気の部位ですが一頭の牛から200グラム前後しか取れない貴重部位なので流通量が少なく、食べる機会の少ないお肉です。
「ハラミ」の使い方
・焼肉店に行ったら最初にハラミを注文する。
・さっぱりしたハラミならいくらでも食べられそうだ。
・ハラミは塩よりタレで食べたい。
・丁寧に処理されたハラミなら臭みは全くない。
「カルビ」と「ハラミ」の違い
「カルビ」と「ハラミ」はとれる部位が違います。
「カルビ」はあばら骨周辺の部位で肉として扱われますが、「ハラミ」は横隔膜で内臓に分類されるのでホルモンとして扱われます。
肉質の違いとしては「カルビ」が適度に脂がのっているのに対し、「ハラミ」はほとんど脂肪がありません。
「カルビ」は一頭の牛から30キロ程度取れますが、「ハラミ」は多くても2キロ程度しかとれません。
どちらも焼き肉用として人気の部位ですが味の違いとしてはしっかりした脂の旨味が楽しめる「カルビ」に対し、肉本来の旨味が楽しめる「ハラミ」という違いがあります。
まとめ
「カルビ」と「ハラミ」はどちらも焼肉店では定番のメニューですが肉として比較するとかなり大きな違いがあります。
いろいろな肉を食べ比べるのも焼き肉の楽しみのひとつです。
それぞれの肉がどこの部位でどんな特徴があるのか、いろいろ試してみてください。