この記事では、「ガン飛ばす」の意味を分かりやすく説明していきます。
「ガン飛ばす」とは?意味
相手をにらみつけるような仕草をすることです。
この言葉はただにらみつけているというよりも、もっと敵対心が溢れていて今にもケンカが始まりそうな危機感のある言葉です。
「ガン飛ばす」の概要
“ガン”とは“眼”の事で音読みして表しています。
にらみつけるような視線を鉄砲のように飛ばしてくる、という意味で「ガン飛ばす」という言い方になりました。
関東の一部では「ガン垂れる」と表現する地域もあるようです。
また関西方面では「メンチ切る」とも言うようです。
しかし、これらは方言であり、地域が違うと意味が通じにくいものです。
全国的に使用されていた言葉は「ガン飛ばす」でした。
「ガン飛ばす」の言葉の使い方や使われ方
アメリカのロカビリーの風潮を受け、日本は昭和の時代で1970年代ごろから不良ブームがありました。
当時は多くの人が悪いものに憧れを持って、一般的な若者であっても売られたケンカなどは相手をする、という独特な文化がありました。
主に若い男性で中学、高校生くらいから、集団でケンカをしたり個人でケンカしたりすることが日常的にありました。
ケンカに自信のある若者は知らない人に対してもジロジロ相手をにらみつけたりして、ケンカを仕掛けようとします。
相手がこちらを一瞬でも見ようものなら「何ガン飛ばしてんだよー!」と言いがかりをつけて相手に迫ります。
ちなみに「ガン飛ばす」行為をしているのは自分の方です。
あとは相手がこちらを見ていないのに、ケンカを売るときの文句としても使用されます。
つまり、「ガン飛ばす」はみらみつける、という意味ですがケンカを始める合図のような意味合いもあります。
この言葉が出てくれば、相手に敵対心があることが分かりますので、もしケンカをする気がなければ「にらんでいません」などとのんきに答えずに、即座に逃げなければいけません。
1970年代頃からのこのような悪いものへのあこがれは徐々に減っていき1990年代にはほぼ見られなくなりました。
今では「ガン飛ばす」という言葉はほとんど使われていません。
現代の多くの若者にとって聞いたことがない言葉です。
「ガン飛ばす」は独特の時代背景の中で、一時期は良く聞かれた言葉でした。
若者だけではなく多くの人が意味を知っていたような大衆的な言葉になっていましたが、実際に使用していたのは一部の人です。
「ガン飛ばす」を使った例文(使用例)
・『あいつ、さっきガン飛ばしてきてたな』
・『俺たちにガン飛ばすなんていい度胸してるな』
・『おまえ、ガン飛ばしてんじゃねーぞ』
まとめ
若者の中の一部が良く使う言葉でしたが、多くの人が知っているような言葉でした。
時代が変わって今ではめったに使用する人はいないと思いますが、このような言葉もとても面白い種類の言葉のように感じます。