ネットトラブルに関連する用語として「クリックベイト」があります。
あまり耳馴染みのない言葉ですがどのような意味で使われているのでしょうか。
今回は、「クリックベイト」の意味や使い方について解説します。
「クリックベイト」とは?意味
「クリックベイト」とは「クリックさせることを目的に意図的に本来の内容とは関係ないタイトルを着けること」と言う意味を持つネット用語です。
「クリックベイト」の概要
ネット広告の報酬体系のひとつに「クリック数型」というものがあります。
これはその広告がクリックされた回数に応じて報酬が変動する成果型報酬体系のひとつで、その広告がクリックされればされるほど広告主から広告掲載者に支払われる金額は高額になります。
このようなクリック数型の報酬体系を採用する広告を掲載する場合、どのようにクリック数を増やすかが課題になります。
一般的な手法としては関連する内容の記事を掲載して興味を引いたり紹介記事でアクセスしたくなるよう印象付けたりといった方法が用いられます。
クリック数型の広告にはクリックされた時点で報酬が発生するため誤解やミスであってもとにかくクリックさえ増えれば広告収入が上がるという欠陥が存在します。
そのような欠陥を悪用する手法が「クリックベイト」です。
「クリックベイト」では本来の目的である広告効果を無視し、クリック数を増やすためだけに誤解や誤認を利用します。
本来の内容とはかけ離れた虚偽の内容や誇張表現、煽るような文句などユーザーがクリックしたくなるようなタイトルやサムネイル画像を意図的に掲げることでクリック数を増やし不当に広告収入を得る行為が「クリックベイト」です。
「クリックベイト」は広告主からすると顧客になる見込みの無いユーザーからのクリックに対して広告費を負担しなければならず、ユーザーにとっても期待したものとはかけ離れた内容が表示されてしまうためどちらにとっても迷惑な存在です。
一般的なネット広告ではこのような悪意ある「クリックベイト」を規約で禁止しており発覚すると契約解除や違約金の請求などのペナルティが発生します。
「クリックベイト」の言葉の使い方や使われ方
・悪質なクリックベイトが社会問題化している。
・怪しいとわかっていながらクリックベイトに引っかかってしまった。
・クリックベイトにより発生した広告費の支払いを拒否する。
・業績につながらない広告費に関してはクリックベイトである可能性が指摘されている。
「クリックベイト」の類語や言いかえ
・釣り広告
魅力的なタイトルや画像でユーザーを「釣り上げる」ような広告を指す言葉です。
フィッシング詐欺が積極的に相手を騙して金銭を詐取しようとするのに対し、こちらはクリックやアクセスの誘導のみが目的です。
ネットが発達する以前からスポーツ新聞などでは広く使われていた手法です。
・誤読タイトル
ユーザーが誤読して内容を勘違いする事を想定してわざと紛らわしいタイトルを付けてクリックを誘導するようなタイトルを指します。
「人気アイドルのノーバン始球式」のように活字で見ると紛らわしいタイトルを付けることで下心のある読者のクリックを獲得するものですが、タイトルそのものに偽りはないため悪質性は低めです。
・サムネ詐欺
「サムネイル(縮小表示された画像)では魅力的なのに実際の内容を見るとガッカリ」という意味の言葉です。
全く別の画像を使うものから誤認しやすい画像を使うものまで、いろいろな手法が含まれます。
まとめ
「クリックベイト」は社会問題化しつつあります。
意味をきちんと知って正しく言葉を使ってください。