ネット上で最近見かける機会が増えたネットスラングのひとつに「ゲスパー」という表現があります。
文脈を見てなんとなく理解した気になっている人も多い言葉ですが具体的にはどのような意味の言葉なのでしょうか。
今回は、「ゲスパー」との?意味や言葉の使い方を用例を交えて解説します。
「ゲスパー」とは?意味
「ゲスパー」とは「確たる根拠もなしに下衆な想像を働かせる」という意味のネットスラングです。
「ゲスパー」の概要
「ゲスパー」は低俗、下品という意味を持つ「下衆」と「エスパー」が合成されて誕生した言葉です。
「エスパーであるかのように相手の心を勝手に推し量り低俗で下品な想像を働かせる」というのが「ゲスパー」の意味合いです。
「ゲスパー」は主にネット上で使われるスラングであり日常会話で使われることはほとんどありません。
文字だけのコミュニケーションであるネット上では相手の言葉の裏読みや推察など勝手な想像が日常的に行われています。
想像力たくましくあれこれと考えるのはネットの特徴のひとつですが、中には何の根拠もなしに下品なことを想像したり悪意ある憶測で話を進める人がいます。
そのように裏付けが全くないのに自分勝手な想像で低俗な話をする人を指して「まるでエスパーのように心が読めるのだな」という皮肉を込めて使われるスラングが「ゲスパー」です。
「ゲスパー」は勝手な裏読みや深読みで低レベルな話をする人をさして使われる表現ですが自虐的に自称する人もいます。
強く非難するニュアンスは含まれておらず、根拠なく勝手な想像をふくらませている人に対して指摘する場面でよく使われます。
「ゲスパー」の言葉の使い方や使われ方
・証拠もないのに匂わせを非難するのはゲスパーが過ぎる。
・あの2人実は付き合っているのでは、とゲスパーする。
・課長が昨日と同じネクタイを締めてきただけで不倫外泊を疑うとは、我ながら何たるゲスパー。
・若い女性タレントが韓国旅行に行っただけで整形手術したと決め付けるとは、まさにゲスパーの極み。
「ゲスパー」の類語や言いかえ
・下衆の勘繰り
下衆な想像を働かせて勘繰ることを意味する「下衆の勘繰り」は「ゲスパー」とほぼ同じ意味の言葉です。
「下衆の勘繰り」の現代版が「ゲスパー」だと言っても過言ではありません。
そもそも「下衆の勘繰り」は「ゲスパー」の由来のひとつであるとされています。
「勘繰り」というやや時代がかった最近では使われない表現を「エスパー」という現代風の言葉におきかえて誕生したのが「ゲスパー」であり、意味合い的に違いはなくそのまま言いかえられます。
・邪推
悪意を持って想像する事を意味する「邪推」は不幸なこと、悪いことだけでなく下品な想像や卑しい推測も含みます。
意味合い的に共通する部分が多く言いかえも可能ですが「邪推」のほうが悪意や敵意がより強調されています。
・妄想たくましい
「よくもまあそんなに妄想を膨らませられるものだ」という意味を持つ「妄想たくましい」は大した根拠もなしに勝手に想像するという点において「ゲスパー」の類語に当たります。
必ずしも下品な妄想だけを指す言葉ではありませんが、呆れた気持ちを強調したいときに使われる表現なので場面によっては言い換え可能です。
まとめ
掲示板やSNSなどでは広く使われている「ゲスパー」ですが意味としてはそれほど新しいものではありません。
使う場面によっては失礼な表現になりかねないのでむやみに使用しないよう注意してください。