この記事では、「シャープ」と「鋭利」の違いを分かりやすく説明していきます。
「シャープ」とは?
「シャープ」には、5つの意味があります。
1つめは、刃物がよく切れるさまです。
スパッと切れる包丁もあれば、トマトを切ろうとしても皮がくっついた状態になってしまうものもあります。
「シャープ」は前者のさまを指しています。
2つめは、映像などが明るくはっきりしているさまです。
現代のテレビと昭和のテレビを比べると、映像の違いがはっきりしています。
現代の技術は進歩しており、テレビでもパソコンでも鮮やかな映像を見ることができます。
現代の映像と昭和の白黒テレビの映像を比べると、白黒テレビは鮮やかとはいえないでしょう。
「シャープ」は前者です。
3つめは、頭の働きが素早く、的確に働くさまです。
言われた仕事をてきぱきとこなす人がいますが、このようなさまを意味しています。
4つめは、音楽の半音上げる記号です。
縦に2本の線、横に2本の線で作られている記号をいいます。
5つめは、電話のボタンにあるシャープボタンのことです。
4つめの意味の記号と同じような形をしています。
「シャープ」の使い方
日常生活の中では、刃物がよく切れる意味や、頭の働きが優れていて的確に働くさまの意味で使用されることが多いです。
「鋭利」とは?
「鋭利」には、2つの意味があります。
1つめは、刃物などが鋭くて切れ味がよいことです。
トマトの皮がくっついてない、固いかぼちゃが簡単に切れる、サンドイッチを切ってもパンや具がつぶれない、このような包丁は切れ味がよいといえます。
「鋭利」は、こういったスパッとした切れ味を指しています。
もう一つの意味は、才能や知恵が優れているさまです。
洞察力が鋭い、直感が鋭いなどをいいます。
「鋭利」の使い方
刃物などの切れ味の意味では、包丁などを使って人を刺す事件などで使われることがあります。
頭の働きの意味では日常生活で使われます。
「シャープ」と「鋭利」の違い
刃物などが鋭くて切れ味がよいの意味では、どちらの言葉も同じことを指しています。
どちらの言葉を使っても間違いではありません。
2つの言葉には、頭の働きの意味があり、この意味ではやや違う部分があります。
「シャープ」は頭の働きが鋭いだけでなく、素早く的確に行動する意味も含まれています。
一方、「鋭利」は頭の働きが鋭いことで、素早く行動する意味は含まれていません。
「シャープ」の例文
・『楽譜にいくつもシャープ記号が書かれている』
・『電話のシャープボタンを押してください』
・『シャープな切れ味が素晴らしい』
・『シャープな映像を楽しむ』
「鋭利」の例文
・『犯人は鋭利な刃物を持っていた』
・『鋭利なもので刺された』
・『鋭利な物体を使った可能性があります』
・『鋭利な勘を働かせる』
まとめ
刃物などの切れ味の意味は共通しています。
頭の働きの意味は2つの言葉で似ているのですが、やや使われ方に違いがあります。