最近では多くの横文字言葉が出ており、我々は本来の意味を知らずに使っている場合も多くあります。
思いつくだけでも、『ローンチ』や『センセーション』など様々です。
今回はそんな中でも小説やビジネス用語でも出て来る『ジレンマ』と『パラドックス』という言葉についてご紹介致します。
この記事では、「ジレンマ」と「パラドックス」の違を分かりやすく説明していきます。
「ジレンマ」とは
一言で説明をすると『板挟み』という意味になります。
この横文字は『Dilemma』(ディレンマと発音します。)という英語から来ています。
使い方は英語も日本語も同じですので覚えれば英語圏でも使うことができますので是非覚えましょう。
『板挟み』とは具体的には2つの対立している物事や組織などの間に置かれてしまい、どちらにもつけなくて悩んでしまう状態のことを示します。
これは生きている以上誰もが経験したことがあるのではないでしょうか。
例えば『父親と母親の意見のどちらにも言い分があり、自分としては理解できるが、どちらにも付けない』などのときです。
「パラドックス」とは
『パラドックス』は一言で表すと『矛盾』や『逆説』という意味になります。
こちらも『Paradox』(発音もパラドックス)という英語から来ています。
心理学などがお好きな方はよく聞いた事があるかもしれませんが、タイムマシーンを使い自分の親を殺害すると自分はどうなってしまうのかという『親殺しのパラドックス』などでも使われる言葉です。
もう少し身近な例を挙げると正に『矛と盾』のお話は『パラドックス』そのものです。
しかし日本語の様に『それは矛盾しているよ!』という使い方はせず、どちらかと言うと『その言い方はパラドックス的な考え方になっている。』などの様に少し使い勝手が違うのは中止をしたい部分です。
「ジレンマ」と「パラドックス」の違い
この2つの表現は『板挟み』になっているか、『矛盾している』かの違いではっきりと分けることが出来ます。
面白いのは『ジレンマ』は比較的『板挟み』をそのまま差し替えても使うことができますが、『パラドックス』は先にご説明した様に少し使いかたが違います。
「ジレンマ」の例文
・『母はいつも父と祖母の意見の間でジレンマに陥っていた。』
・『このプロジェクトを遂行するには利益を優先するかどうかのジレンマを解決しないと先に進まない。』
・『夢を追うかそれとも現実を見て人生を歩むかのジレンマに学生はいつも悩まされる。』
「パラドックス」の例文
・『選択と集中と言いながら、なんでも案件を取ってこいというこの部署の方針はパラドックスに陥っていないだろうか。』
・『嘘つきが嘘をついていると認めた言葉はパラドックスになっていないだろうか?』(実際に自己矛盾のパラドックスという考え方で有名です。)
・『佐藤さんは本当に話が旨い。パラドックスに聞こえることも彼が説明すると妙に納得してしまうんだ。』
まとめ
如何でしたでしょうか。
しっかりと日本語の意味を分かっていればそう難しくない言葉が『ジレンマ』と『パラドックス』でした。
この様に横文字は必ず日本語の意味をしっかりと覚えて使い方を誤らない様に注意しましょう。