SNSやブログを介して、誰もが気軽にオススメを発信、共有できるようになりました。
それに伴い、近年、問題視されるようになった「ステマ疑惑」。
この記事では、「ステマ疑惑」の意味を分かりやすく説明していきます。
「ステマ疑惑」の意味とは?
SNSユーザーやブロガーなどの発信者が、お店や商品の利用情報をSNSやブログの記事として投稿した際、「企業側からの報酬と引き換えに、一般消費者に成りすました宣伝活動をしているのではないか?」という疑惑のことです。
「ステマ」の意味とは?
「ステマ」とは「ステルスマーケティング」の略語で、SNSの投稿や、ブログの記事などで、「企業側から宣伝活動に対する報酬を受け取った発信者が、報酬の受け渡しの事実を隠し、一般消費者に成りすまして、商品の宣伝活動を行うこと」を意味します。
SNSでは、芸能人やユーチューバーをはじめ、フォロワーの数の大きさとともに、発信する内容に大きな影響力を持つ「インフルエンサー」と呼ばれる人たちがいます。
インフルエンサーのオススメした商品やサービスは、売上にも大きく影響するため、企業側からインフルエンサーに、報酬と引き換えに自社の製品の宣伝依頼が来ることも多くあるそうです。
この「広告塔として報酬をもらった宣伝活動にも関わず、それを隠して消費者に成りすましている」点が、他の消費者を騙しているのではないかと近年、モラルの観点から問題視されるようになりました。
芸能人に関わらず、一般人のユーザーにも「ステマ」の依頼が来ることは珍しくなく、そもそも「ステマ」という自覚なく、報酬を受け取ったお礼とて、SNSで「ステマ投稿」をしてしまっている例も多いようです。
「ステマ」の違法性
日本ではステマを規制する法律はないので違法行為には当たりませんが、消費者保護や社会倫理の観点から『ステマは法律で禁止するべき』という声も少なくありません。
欧米圏では「消費者を欺く行為」としてステマが法律で禁止されています。
最近、SNSサービス「インスタグラム」では、「ステマ」対策として、企業とタイアップした投稿をする場合は、「タイアップ投稿タグ」をつけるシステムが導入されました。
「ステマ」の例
『ペニーオークション(ペニオク)詐欺事件』 2012年、ペニーオークションサイト『ワールドオークション』にて、取引システムを悪用し、運営側が自ら入札を入れて手数料を高くする詐欺行為が発覚します。
それに伴い、運営側からの依頼により、実際には落札していないのに、あたかも落札したかのように装って、自身のブログでサイトを紹介していた芸能人による「ステマ」も発覚しました。
『食べログのステマ』
2012年、カカクコムが運営しているグルメレビューサイト「食べログ」で、ヤラセ投稿業者が金銭の報酬と引き換えに、依頼元のレストランなどに高評価を付けていたことが発覚します。
調査では、39社ものヤラセ投稿業者の存在が明かされました。
まとめ
「ステマ」とは「ステルスマーケティング」の略語で、おもにSNSの投稿などにおいて、「発信者が企業側からの宣伝活動に対する報酬を受け取り、並びに報酬の受け取りの事実を伏せつつ、一般消費者に成りすまして、商品の宣伝活動を行うこと」を意味します。
「ステマ疑惑」とは、投稿された商品の利用情報に対して、「裏で企業側と発信者のあいだに報酬の受け渡しがあった宣伝活動ではないか?」という可能性を指摘する疑惑のことです。