「ドクターストップ」とは?意味や使い方、例文も解説

「ドクターストップ」とは?新語・ネット用語

この記事では、「ドクターストップ」を分かりやすく説明していきます。

「ドクターストップ」の意味

ボクシングで、医師がその場で試合続行不可と診断を下すこと。

ある飲食物や行動などをやめる様に医師から勧告されること。


「ドクターストップ」の解説

「ドクターストップ」には、以下の2つの意味と使い方があります。

1つ目は元の意味で、「ボクシング用語で、試合中に選手が負傷して、医師がその場で試合続行不可と診断を下すこと」です。

ボクシングは直接殴り合うことから非常に危険なスポーツですので、試合の時には「リングドクター」が控えています。

強いパンチが当たり負傷したり、身体に不調が起きた時に、医師がすぐに診察して試合の続行が不可能と判断した場合、負傷した選手はTKO(テクニカルノックアウト)負になります。

ただし、医師には試合を中止する権限はない為に、レフェリーに伝えてレフェリーが中止を宣言します。

2つ目は上記から転じて「健康上の理由で、ある飲食物や行動などをやめる様に医師から勧告されること」という意味です。

体調不良やケガなどで病院に行き診察を受けた時に、医師が検査や問診などの結果、特定の飲食物や、行動などをめる様に言うことです。

例えば、肝臓の数値が悪い人が医師から「お酒を控えて下さい」と言われたり、糖尿病の人が「甘いものを食べない様に」と言われることです。

「ドクターストップ」は、「それをするのはやめた方がいいですよ」と言う「忠告レベル」ではなく、「それをすると命の危険がありますよ」と言う強い意味があります。


「ドクターストップ」の使われ方

「ドクターストップ」は、本来はボクシング用語でしたが、最近では日常で医師から止められている行為に対して使われることが多くなっています。

深刻な病気で、入院や自宅療養が必要であると判断された場合、「ドクターストップがかかる」と言います。

「かかる」「上から重圧が加わること」という意味で、それだけ医師の判断が重視されていることを表しています。

人は体調が悪くて医師から止められていると言われれば強要できないことから、誘いを断る口実として「ドクターストップがかかっているからやめておく」などと言うこともあります。

「ドクターストップ」の例文

「ドクターストップ」の例文を紹介します。

「ドクターストップがかかってタバコを取り上げられてしまった」
病院で検査して、心臓や呼吸器などに異常が見つかった為に、医師によりタバコを禁止されたことを表しています。

「高熱でドクターストップがかかったので、今日は休みます」
熱が出てしまい、本人は出社したかったのですが、医師から「仕事するのは無理」と判断されたので休むことにしたと言っています。

「彼は大好きなお酒をドクターストップで飲めないらしい」
普段お酒が大好きな人が、数値に異常が見つかり、医師から飲酒を止められたことを表しています。

「ケガでドクターストップがかかり、試合に出られなくなった」
スポーツの選手が、ケガして病院へ行ったところ、今完治さないと二度とプレイできなくなるなどと言われて、試合を休んだことを表しています。

「ドクターストップ」の類語・言い換え表現・関連語

「ドクターストップ」の類語・言い換え表現・関連語を紹介します。

「健康上の理由(けんこうじょうのりゆう)」

「健康に何かしらの問題がある状態」という意味です。

はっきりと言わなくても健康が損なわれていることから、配慮や対応が必要であることを表しています。

「医師の命令(いしのめいれい)」

「医師から何かしらの絶対的な言いつけがあること」という意味です。

「忠告」ではなく「命令」と言うことで、「ストップ(止めること)」と同じ位強い意味を持ちます。

「ドクターストップ」の英語

「ドクターストップ」は和製英語です。

英語では「Doctor’s orders(医師による命令)」と言います。

文章の場合は”I’m under doctor’s orders not to drink alcohol. (私は医師の命令によりお酒を飲まない様にしています)」になります。