この記事では、「ブイヨン」と「鶏がらスープ」の違いを分かりやすく説明していきます。
「ブイヨン」とは?
ブイヨンは「Bouillon」というフランス語で、日本でいう出汁のことです。
玉ねぎやニンジン、香味野菜と牛肉など動物性のものを一緒にじっくりと煮込んで作ります。
煮込み終わったものはポトフと呼ばれ、レストランなどでもお馴染みのメニューです。
そして、ポトフのスープのことをブイヨンと呼びます。
煮込み時間が8時間程度掛かるので、日本の出汁の作り方とは根本的に異なることがわかります。
このブイヨンを使った料理で最も知られているのがコンソメスープです。
コンソメスープはブイヨンに調味料を加えて味を調え、灰汁を丁寧に取り除き、最後に漉して完成します。
透き通った琥珀色のシンプル且つ、とても繊細なスープです。
コンソメは調味料として顆粒や固形タイプのものが多く出回っていますが、それだけ完成された美味しさを持ち合わせているからこそ製品化されたと言えます。
そのコンソメはブイヨンから生まれました。
「鶏がらスープ」とは?
鶏がらスープは、名前の通りで鶏がらを主な原材料として作られます。
鶏がらとは、鶏の骨のことで肉はほぼ無い状態です。
また、鶏がらと一緒に煮込む野菜も特徴的で、ネギやショウガなどを用いて作ります。
そのため、ブイヨンのように洋風料理で使われることは珍しく、中国料理で多く使われてきました。
それは、鶏がらスープがニンニクの香りや醤油などの調味料と相性が良いことも関係しています。
鶏がらスープは3時間ほど煮込むと完成します。
鶏がらスープも透明な状態のきれいなスープに仕上げないと味まで濁ってしまうので、弱火で煮込む必要があります。
灰汁を取り除く際に油も取り除くとさっぱりとした味に仕上がりますが、鶏がらの油は美容成分が多く含まれているので、敢えて残すこともあるわけです。
「ブイヨン」と「鶏がらスープ」の違い
「ブイヨン」と「鶏がらスープ」の違いを、分かりやすく解説します。
作る際に用いる材料が大きく違います。
ブイヨンは野菜と主に肉を長時間かけてじっくりと煮込んで作ります。
鶏がらスープの場合は、鶏がらが主役です。
骨を3時間ほど煮込んで旨味を引き出し、臭みを抑えるためにネギやショウガが欠かせません。
また、ブイヨンが主に洋風料理に多く使われることに対し、鶏がらスープは中国料理で多く使われている点も異なります。
まとめ
ともに煮込むことによって生まれるブイヨンと鶏がらスープですが、材料も作る過程も作りあがった後の仕上げも違うことがわかりました。
ただし、日本は食文化の坩堝。
お陰で、ブイヨンとも鶏がらスープとも縁のある食生活が可能です。
また、それぞれの個性を生かした調味料も簡単に手に入ります。
近くのスーパーへ行けば、すぐに見つかるはずです。
和風出汁もブイヨンも鶏がらスープも楽しめる豊かな毎日をお過ごしください。