この記事では、「ブレイクスルー感染」の意味を分かりやすく説明していきます。
「ブレイクスルー感染」とは?意味
ワクチンを摂取したものが、そのワクチンで予防するはずの病原体に感染してしまうことです。
「ブレイクスルー」には、難しいことや障害となることを突破するという意味があります。
「感染」は病原体が体内に侵入すること、またそれによって病気の症状が出ることです。
「ブレイクスルー感染」の概要
本来、ワクチンはある病原体によって現れる病態を防ぐもので、ワクチン接種をすることで抗体ができ、症状が現れることを防ぐ働きが期待できます。
しかし、何らかの理由で「病原体の侵入を防ぐ」「病態が現れることを防ぐ」といった働きが突破されてしまうことあります。
そのことを指す言葉です。
ワクチンにはいろいろなものがあります。
この言葉が指す事例が報告されているものには、水痘ウイルス、おたふく風邪、B型肝炎、新型コロナウイルス感染症などがあります。
このような現象が起こる理由として考えられることは4つあります。
1つめは、ワクチンの効果が十分に発揮されないことです。
高齢になるほど、また基礎疾患を持っていると、体内で抗体がつくられにくくなるといわれています。
十分な量の抗体がつくられなければ感染リスクが高まります。
2つめは、ウイルスの伝播性が高くなっていることです。
ウイルスは変異をします。
変異をすることで感染しやすくなる場合があり、そういったウイルスが広まってしまうと人間が感染しやすくなります。
3つめは、多くのウイルスに暴露することです。
空気中に1つのウイルスがある場合と、1万個のウイルスがある場合とでは、後者の方がウイルスに接触する確率が高くなります。
暴露する量が多いと重症化しやすいという報告が、ハムスターを使った実験で報告されています。
4つめは、ワクチンの効果が低下していることです。
ワクチン接種から日数が経つほどに、感染予防効果が低下していきます。
こういったことがあるため、感染を防ぐためには、ワクチンを接種したから安心だと思わず、感染対策を続けることが重要です。
マスクの着用、手洗いうがい、換気、人と人との距離の確保といったことが、感染予防につながります。
「ブレイクスルー感染」の言葉の使い方や使われ方
ワクチンを摂取した人が、本来感染を予防するはずのものに感染してしまったことを指して使用します。
ワクチンを摂取していない人に対しては使用しません。
ワクチンにはいろいろな種類がありますが、この言葉は特定のワクチンを指しているのではありません。
「ブレイクスルー感染」の類語や言いかえ
「感染する」が似たような意味を持つ言葉です。
この言葉は、ワクチン接種をしている人にも、そうでない人にもあてはまります。
まとめ
ワクチンを摂取すれば感染しないだろうと思うかもしれませんが、ワクチン接種を済ませていても感染することが稀にあります。
そのことを指している言葉です。