カタカタ言葉とよばれる外国語由来の言葉のなかでも、時間にかかわる表現は近年たくさん増えてきました。
特に「リアルタイム」や「オンタイム」という言葉は、例えば「リアルタイム処理」という新語がつくりだされるほど、日常的な言葉として定着しています。
「オンタイム」も頻繁に耳にするようになりました。
この記事では、「リアルタイム」と「オンタイム」の違いを分かりやすく説明していきます。
「リアルタイム」とは?
即時、同時、実時間のことをさします。
映像や録画の技術が発達し、人々はすでに終わったことを、後からみたり体験したりできるようになりました。
そのような変化にあわせて発達してきたのが「まさに今、そのときに、見ていた、体験した」という観念です。
「リアルタイム」は人の時間に対する概念の変化が育てた言葉といえます。
「リアルタイム」の使い方
「リアルタイム」が使用される代表的な例文をみてみましょう。
・甲子園は「リアルタイム」で放送されています。
・映像は、ゴールを決めた歴史的瞬間を「リアルタイム」で映し出していました。
・端末装置から商品のバーコードを読み取れば、「リアルタイム」でデータを処理できます。
・最近また再放送されて話題になっているあのドラマを、私は学生のころ「リアルタイム」で見ていました。
「オンタイム」とは?
時間通り、定刻であることを意味します。
英語の「on time」という表現をそのままカタカタにした言葉です。
主にビジネスシーンで使われ始めました。
「オンタイム」の使い方
「オンタイム」が使用される代表的な例文をみてみましょう。
・ミーティングは「オンタイム」で始まりました。
・オンタイムで打ち合わせが終了するように、要点をまとめておいてください。
・とてもきちんとした人なので、彼女はいつも「オンタイム」に到着します。
「リアルタイム」と「オンタイム」の違い
「リアルタイム」はまさに「今、そのとき」を表しています。
現在進行している物事に対して使用します。
時間軸上では継続している状況です。
一方「オンタイム」は、「時間通りに」物事が進んだこと、または進むことを表しているので、現在のことをのべているとは限りません。
あくまで時間軸上では、17時などの一時的な瞬間と点を示しています。
締め切りのようなニュアンスをもちます。
使い分けるときは、それが「継続されているものか」、「ある瞬間を示しているのか」を考えましょう。
まとめ
これを読んでいる方のなかには、カタカナ言葉をひごろ使わなかったり、なじみがないと感じたりしている人もいるかもしれません。
「リアルタイム」と「オンタイム」は時間にかかわる言葉なので、使用場面が多く、頻繁にであう可能性が高い言葉です。
もとになった英語と使われ方が違ったり、意味がことなったりするので、間違えやすい特徴がありますが、正しく理解してスムーズなコミュニケーションに役立ててください。