「レジスタ」と「キャッシュメモリ」の違いとは?分かりやすく解釈

「レジスタ」と「キャッシュメモリ」の違い違い

この記事では、「レジスタ」「キャッシュメモリ」の違いを分かりやすく説明していきます。

「レジスタ」とは?

「レジスタ」は、CPUを構成する要素の一つで、主に演算処理のためにプログラムの命令、ストレージアドレスまたは任意の種類のデータを保持できる記憶装置のことです。

「レジスタ」はCPU内で演算装置と制御装置からアクセスできるもので、一番高速にアクセスできますが、容量が小さく一つのCPUで十数個から数十個程度の数で構成されています。

「レジスタ」は、命令を保持するために十分な大きさを必要とするため、例えば64ビットコンピュータにおいてはレジスタの長さが64ビットとなります。

一例としてプログラムの命令の中には、2つのそれぞれ定義された「レジスタ」の内容を加算してから指定された「レジスタ」に配置するものがあります。

このように、「レジスタ」の役割は、演算処理を高速化することを目的としています。


「キャッシュメモリ」とは?

「キャッシュメモリ」とは、コンピュータのメインメモリ(DRAM)からのデータの取得をより効率的にするものです。

「キャッシュメモリ」は、SRAM(静的RAM)の一種でDRAM(動的RAM)に比べると、リフレッシュ動作が不要となり、高速なデータの出し入れが可能で低消費電力というメリットがありますが、内部構造が複雑となり大容量のメモリを作れず、単価が高いというデメリットがあります。

「キャッシュメモリ」の役割は、DRAMに保存されているデータから頻繁に使われているデータを演算装置に近く高速で取り出しやすい位置に配置してよりアクセスしやすく高速化することを目的としています。

「キャッスメモリ」は、演算装置に近い順に一次キャッシュ、二次キャッシュ、三次キャッシュとなっており、演算装置に近いものがより高速で容量が小さく、演算装置から離れるごとに速度が遅くなる代わりに容量が大きくなっていきます。

「キャッシュメモリ」が必要となる背景には、演算装置がデータを処理して次のデータを必要とするまでの速度が、メインメモリまでアクセスしてデータを取得するまでの速度より早くなってしまうためで、一時的にキャッスメモリに保存することで処理の遅延を防いでいます。


「レジスタ」と「キャッシュメモリ」の違い

「レジスタ」は、演算装置の一部として演算処理を高速化する目的で機能する記憶装置であるのに対して、「キャッシュメモリ」は、記憶装置の一部としてメモリアクセス速度を高速化する目的で機能する記憶装置という違いがあります。

「レジスタ」は、演算装置に一番近く配置されるもので容量が最低限となり、「キャッシュメモリ」は、「レジスタ」の次に演算装置に近く配置されて「レジスタ」よりも容量が大きいという違いがあります。

「レジスタ」「キャッシュメモリ」の共通点はどちらもSRAMに分類される記憶装置となります。

「レジスタ」の例文

・『レジスタは、演算処理の高速化を担っています』

「キャッシュメモリ」の例文

・『キャッシュメモリは、メインメモリのアクセス速度の高速化を担っています』

まとめ

「レジスタ」「キャッシュメモリ」について説明しました。

「レジスタ」は、演算装置の一部として演算処理を高速化する目的で機能するものであるのに対して、「キャッシュメモリ」は、記憶装置の一部としてメモリアクセス速度を高速化する目的で機能するものという違いがあります。

「レジスタ」「キャッシュメモリ」はどちらもSRAMに分類される記憶装置となります。

違い
意味解説辞典