ふとした会話に、知らない言い回しが出てくることもあります。
この記事では、「下手の横好き」の意味を分かりやすく説明していきます。
今さら親に聞けない言葉を、正しく学んでいきましょう。
「下手の横好き」とは?意味
下手の横好き(へたのよこずき)とは、あまり上手くないのに打ち込んでいること。
下手なのに夢中になっていることです。
自分に対して自虐的に言うこともあれば、他人の趣味に茶々を入れたいときにも用います。
2通りの使い方ができる言葉です。
「下手の横好き」には「横好き」という見慣れないフレーズが含まれています。
「横好き」というのは、その人の得意分野ではないのに、熱心にハマっていること。
この場合の「横」というのは「わき道」という意味。
本来やるべきことがあるのに、つい横にそれてしまったというニュアンスが含まれています。
そのため本業ではなく、道楽として楽しんでいる趣味が「下手の横好き」です。
「下手の横好き」の概要
「下手の横好き」とはもともと、自分の趣味を紹介するときの「謙遜語」として用いられていました。
昔は食べていくことで精いっぱいの時代だったので、趣味を楽しめる人はごく僅かでした。
そのため自慢話にならないように「下手の横好き」という言葉をつかって、場を和ませていたのです。
気遣いから生まれた言葉が「下手の横好き」です。
現在ではジョギングやスイミング、ヨガなど色々な趣味があります。
またそうした趣味に夢中になることも、当たり前の時代になっています。
そのため「下手の横好き」が謙遜語としてではなく、悪口として使われることも珍しくはなくなってきています。
あまり良い印象を与える言葉ではないため、他人に対しては慎重に用いていきましょう。
「下手の横好き」の言葉の使い方や使われ方
「下手の横好き」はこのように用います。
・下手の横好きが実って、小さなカフェをオープンさせた。
・「部長は今週末も、ゴルフだって。下手の横好きだよね」
・「今夜はカラオケ大会だねあいにく下手の横好きだから、許してね」
「下手の横好き」は自分に対して謙遜して使う場合、他人に対して悪口として使う場合があります。
誰かのことを言うときには、その人がいない場で用いることが大切。
うっかり目の前で発言して、人間関係にヒビを入れてしまわないように気を付けましょう。
「下手の横好き」の類語や言いかえ
「下手の横好き」の類語には、このような言葉があります。
・下手の物好き
・年寄りの冷や水
・道楽する
同じ意味があるのが「下手の物好き」です。
また「年寄りの冷や水」はお年寄りが年齢をかえりみず夢中になっていることを、おちょくることわざです。
まとめ
「下手の横好き」の意味や使い方をチェックしました。
「下手の横好き」とは上達していないのに、夢中になっていることです。
自分の趣味を謙遜して伝えたいとき、嫌いな人が何かにハマりすぎて痛々しいときに用います。
他人に対して用いると悪口になってしまうので、くれぐれも本人の目の前では用いないように注意しておきましょう。