この記事では、「不思議」と「謎」の違いを分かりやすく説明していきます。
「不思議」とは?
「不思議」とは、現実では起こり得ない様な特殊な事や、考えも想像もつかない様な事、また説明ができない現象や予想外な事を指します。
「不可思議」や「神秘」や「奇々怪々」が近い意味の言葉です。
もちろん、ある時代には「不思議」とされていた事が、学問や科学の進歩によって解き明かされ、「不思議」でなくなる事もありますし、永久に解明される事がないと思える「不思議」もあります。
「謎」とは?
「謎」とは、理由や内容、正体等がハッキリとは分からないものの事でを指す言葉です。
また別の言い方をすれば、表現の裏に本来の意味を隠し、意味を当てさせる言葉遊び=なぞなぞがそのイメージだと言えます。
この「謎」は「なにぞ」が変化したものだとされており、この「なにぞ」は昔のなぞなぞ遊びから生まれたものとされているのです。
「不思議」と「謎」の違い
「不思議」は現実には起こり得ないと考えられる、想像もつかない現象を指すのに対し、「謎」の方は、なぞなぞや、推理小説の仕組まれたトリックにより理解できないケース等に使われる言葉で、明確に違いのある言葉と言えます。
また、最近の俗語として、ある人を表現するのに『不思議ちゃん』と言うのがあります。
一方で、『謎多き人』と言う表現もあります。
この2つの表現の違いは、「不思議」と「謎」の違いを正しく使っており、2つの言葉の違いを理解しやすいかも知れません。
『不思議ちゃん』は突拍子もない発言をしたり、常人では理解できない発言・行動をする人の事を指して表現しています。
一般的には、こうした人は今の言葉では天然と言われる人と重なる所があり、なぜそんな発言をするのか、いくら考えても理解できない人を意味しているのです。
一方で『謎多き人』の方は、前者の『不思議ちゃん』とは違って、特別常人が理解できない発言をするような人を指しているのではありません。
ごく普通の人なのに、家族の事を一切話さず、その為にどんな素性の人か分からない場合や、必ず定時で退社し、その後は一人で何かを行っているようで、その行動が分からない場合に、使ったりします。
この『謎多き人』の「謎」には必ず原因があり、調査したりすれば分かる事なのです。
普通は敢えて、その人の『謎解き』しようとしないために「謎」のままになっているに過ぎないのです。
まとめ
「不思議」は現実には起こり得ないと考えられる、想像もつかない事を指すのに対し、「謎」の方は、なぞなぞや、推理小説の様に仕組まれたトリックにより理解できないケース等に使われる言葉で、明確に違いのある言葉と言えます。
なぞなぞや推理小説の「謎」は出題者や小説家には分かっている事なのです。
言い換えれば、「謎」は疑問な事が解けるかを問いかける場合に使用し、不思議は人知の及ばない事を指すと言えます。