この記事では、「不甲斐ない」と「情けない」の違いを分かりやすく説明していきます。
「不甲斐ない」とは?
「不甲斐ない」は、意気地がないことを意味する言葉です。
何をしてもうまくいかない、ダメだ、と思う時に用いられる言葉となります。
「不甲斐ない」の「甲斐」には、行動の結果として現れる、努力した効果という意味があり、そこに打消しの「不」が付き、結果が出ない、といった意味となります。
このような意味から「不甲斐ない」は、「意気地のない」や「小気」、「軟弱」などと言い換えることができます。
「不甲斐ない」の使い方
「不甲斐ない」の場合、「不甲斐ない結果」や「不甲斐ない自分」などといった言葉があります。
また、「不甲斐なさを感じる」などといった形でも用いられます。
「情けない」とは?
「情けない」には、惨めで、見るに忍びないといった意味があります。
自分の思い通りにならず、期待に応えることができないといった状況を意味し、非常に惨めな状況を意味する言葉です。
そのほか、「情けない」には、思いやりがない、同情の余地がない、風情がない、といった意味もあります。
このような意味から「情けない」は、「根性のない」や「頼りない」、「憐れ」、「しがない」などと言い換えることができます。
「情けない」の使い方
「情けない」には、「情けない姿」や「情けない話」、「情けない男」などといった言葉があります。
また、「情けないと思う」などといった形でも用いられます。
「不甲斐ない」と「情けない」の違い
「不甲斐ない」には、「情けない」という意味が含まれ、どちらも、ほぼ同じ意味として用いられる言葉です。
両者の微妙な違いとしては、「不甲斐ない」には、意気地がないといった意味が強く、「情けない」には、惨めという意味が強い言葉となります。
その違いによって使い分ける言葉となります。
「不甲斐ない」の例文
・『せっかく、先生に指導して頂いたにも関わらず、不甲斐ない結果となってしまい申し訳ありません。』
・『なぜ、いつもうまくいかないのかと自分の不甲斐なさに腹が立ちます。』
・『災害で困っている人が大勢いるにも関わらず、手助けをすることができない自分に不甲斐なさを感じます。』
・『私が不甲斐ないばかりに子供達には、苦労ばかりかけてしまっています。』
「情けない」の例文
・『これ以上、父親として情けない姿を子供に見せるわけにはいきません。』
・『たくさんの人から応援して頂いたにも関わらずご期待に添えず情けない気持ちでいっぱいです。』
・『友人に好きな女の子を取られるなんて、どれだけ俺は情けないのかと思う。』
・『いつまでも、めそめそ泣いているなんて本当に情けない男。』
まとめ
ほぼ同じ意味となる言葉ですが、微妙な違いが2つの言葉にはあります。
それを踏まえた使い分けが必要なほか、使用する場面によっても使い分けが求められる、そんな言葉となります。