「不遇」
人には、色々な出来事が起こってきますが、それは時にはうれしいことや、楽しいことばかりではありません。
悲しいことや怒るようなこと、きついことや辛いこともたくさんあるでしょう。
「どうして僕はこんなに不幸なのか?」と思えるほどに自分の人生を呪うことさえあるかもしれません。
このような時に出てくる言葉が、「不遇(ふぐう)」というものではないかと思います。
では、この「不遇」とは、どのような意味があり、どんなケースで使われる言葉なのかをみていくことにしましょう。
「不遇」の意味
「不遇」とは、「よい運にめぐりあえずに、自分の才能や人物に見合うふさわしい地位、境遇を得ていないこと」という意味がある言葉です。
この言葉は「不遇をかこつ」=「不満を言うこと」という形で使われることが多い言葉です。
「不遇」の言葉の使い方
「不遇」という言葉は、自分が不幸な状況になったり、厳しい対応を強いられたりした時に使われることになります。
「不遇」を使った例文・短文(解釈)
では、ここから「不遇」を使った例文を見ていくことにしましょう。
「不遇」の例文1
「今はとても厳しい時代で全くいいことがないのですが、不遇の時だと辛抱するしかないのだろう」
たとえ、自分に優秀な才能があったとしても、それを認めてくれる人がいなかったり、時代が求めていないことがあります。
そのような状況を「不遇の時」という言い方で表現することができますので、自分がどうしても思ったような道に進めなかったり、周りから評価されない時は、こんなふうに耐えるしかないのでしょう。
今、じっとチャンスが訪れるまで待つしかないのかもしれません。
「不遇」の例文2
「戦争に負けたことで、裕福だった私の実家はは不遇の人生を送ることになった」
昔話裕福な家庭だった人があることをきっかけに貧乏のどん底に陥ることがあります。
戦争もその原因の1つで、これをきっかけに家が焼けたり、破壊されることで貧乏になることや、戦後処理の中で財産を没収されるということもあったのかもしれません。
「不遇」の例文3
「自分の不遇をかこつ気持はますます強くなるばかりだった」
この人は何があったのでしょうか?「不遇」なことに自分を呪うように不満を洩らしているようですが、絶対の自信や能力を持っているはずなのに、決して世の中から認めてもらえない、評価されないということを嘆いています。
しかし、そのような時だからこそ、自分から抜け出す努力をしなくてはならないと思います。
自らを「不遇」と呼んでいるうちは、そのジレンマから抜け出ることは難しいのではないかと思います。
絶対に明るい未来を信じて進むべきではないでしょうか?それができて初めて「不遇」を脱することができるのです。
おそらくその人の努力が足りないのではないかと思いますので、結果的にそうすることで、「不遇」から「幸福」な世界を掴み取ることができるはずです。
「不遇」の例文4
「どちらかといえば、従来、社長派と言われた人達は、トップが交代したことで不遇をかこつようになったのです」
企業においては、必ずと言っていいほどに派閥があります。
1つの会社の中で、眼力闘争をすることで、色々な軋轢や障害が出てくることもあります。
これがワンマン社長で会社を私的に運用しているトップならば、ひっくり返される可能性もあるのですが、健全な会社でも、派閥抗争で組織自体が弱体化していくことが出てきます。
それでも、強い企業を維持していこうと思うのであれば、全社一丸となって、厳しい市況を乗り越えるようなことをしなくてはなりません。
本来なら「不遇をかこつ」暇なんてあるはずもないのですが。