演劇のパンフレットを眺めていると、「主演」と「出演」の似たような文字が並んでいることがあります。
この記事では、「主演」と「出演」の違いを分かりやすく説明していきます。
あいまいな言葉を正しく理解して、日々に役立ててみてください。
「主演」とは?
主演(しゅえん)とは、お芝居などに主役として舞台に上がることを表した言葉です。
見たい演劇のホームページに「主演:~」と名前がのっていたら、ここのスペースに書いてある俳優さんがそのお芝居の中心人物です。
主演のことを劇によっては、メインキャストやメインキャラクターとよぶ場合もあります。
ちなみに主演の「主」の漢字は、大皿の上にメラメラと燃える炎をイメージして作られた文字です。
キャンプファイヤーの炎がじっとその場に佇んでいて動かないように、炎には堂々としている物・中心的な人を表します。
「かしら・おさ」などのリーダーという意味もあるので、主演は舞台の中心的な人物、転じて主役ということになります。
「出演」とは?
出演(しゅつえん)は、お芝居やテレビのドラマ・歌舞伎の舞台などに登場することを表した言葉です。
主に役者さんが演技をおこなう時につかう言葉ですが、落語家の講演や音楽家の演奏にも使われることがあります。
分かりやすく言えば「エンタメ業界」といわれる、映画や演劇・コンサートなどで良く用いられる言葉になります。
お芝居によっては出演者のことをキャスト、出演しているすべての人のことを全キャストと呼ぶこともあります。
同じストーリーの舞台をおこなっても、誰がキャストを務めるかによってお客さんの入りが大きく変わることがあります。
舞台監督にとって出演者を誰にするのかは、とても重要な仕事なのです。
「主演」と「出演」の違い
演じるという意味の「演」がふくまれていることから、言い間違えしやすいのが「主演」と「出演」になります。
「主演」と「出演」の違いを、分かりやすく解説します。
・主役とわき役の違い
主演は舞台や映画などの、主役をつとめることです。
一方で出演は舞台や映画などに、おもに役者として参加することです。
主演がその作品の主役つまりオオトリであるのに対して、出演はサブキャラクター・わき役になります。
主人公として登場するのか、わき役として現れるのか、その辺りが大きな違いになります。
演劇のパンフレットなどを見ると、たいてい主演者の写真が1番大きくあつかわれています。
共演者でもある他の出演者たちは、主演者よりもひと回り小さいサイズの写真が使われていることが多いです。
まとめ
エンタメニュースでもよく見る、「主演」と「出演」。
その違いを分かりやすくお伝えしました。
主演はお芝居などの主役を担うこと。
出演はテレビや演劇・ラジオなどに、登場することそのものを指しています。
主役が輝いてみえるのは、共演者でもある出演者が陰ながらサポートしているからです。
お芝居を観るときは、主役はもちろん裏方の方々の並々ならぬ努力をチェックしてみるのもおすすめです。