「働いたら負けかなと思ってる」とは?意味や言葉の使い方、概要(元ネタ)など

「働いたら負けかなと思ってる」とは?新語・ネット用語

この記事では、「働いたら負けかなと思ってる」【はたらいたらまけかなとおもってる】の意味や使い方を分かりやすく説明していきます。

「働いたら負けかなと思ってる」とは?意味

「働いたら負けかなと思ってる」【はたらいたらまけかなとおもってる】とは、2004年9月に放送されたフジテレビの「番組とくダネ」に出演したニートが放った言葉です。

当時、彼は24歳の男性で仕事はせず、ブラブラしていたところをインタビューされます。

その後、名言となった「働いたら負けかなと思ってる」が若者の間で流行し、電子掲示板やSNSなどでよく見かけるようになりました。

この影響を受けて、「今の自分は勝ってると思います」という名言も残し、さらに若者の心をとらえたのでした。


「働いたら負けかなと思ってる」の概要

バブル経済が崩壊した2000年代は若者が就職せず、あえてアルバイトで生計を立てたり、フリーターが急激に増えた時代でした。

大手企業も倒産し、手に職がなかったり、資格を持たない者はなかなか年収の高い企業には就職できない時代に突入します。

多くの若者が派遣社員として働いていましたが経済は冷え込む一方で、とうとう大量解雇される時代となり、若者たちはますます働く意欲を失っていった時代でもあったのです。

「就職しにくい」「簡単に解雇される」と感じた若者の間では「働いたら負けかなと思ってる」と考えるようになり、この言葉が流行ったわけです。

労働放棄することが世の中に対しての叫びでもあり、まじめに働く者が馬鹿を見ると思った若者の主張はニートという形になって表れたのでした。


「働いたら負けかなと思ってる」の言葉の使い方や使われ方

働いても簡単にクビになるような時代に生きている若者は本当に働くことが嫌だと感じるようになったとき「働いたら負けかなと思ってる」と言うようになりました。

働くぐらいならニートになり、生活保護を受けた方が楽ですし、よっぽど効率的に時間を使って毎日楽しく生きられると思う若者が言います。

この言葉の類義語には家でインターネットの世界をくまなく警備してエロすぎる画像は出回っていないか、酷い言葉は使われていないかを見回って取り締まる「自宅警備員」「働いたら負けかなと思ってる」と発言した男性を主人公にした「ニート三国志」があります。

「働いたら負けかなと思ってる」を使った例文(使用例)

・『派遣従業員を一気に解雇した日本に絶望して、俺は働いたら負けかなと思ってる』
・『ニートを増やしたのは日本の雇用状況の悪化が招いたと考える俺は働いたら負けかなと思ってる』
・『パワハラだ長時間労働の環境が改善されない日本において働いたら負けかなと思うのは正論だろう』
いくら派遣された従業員であっても、きちんと仕事しているというのに簡単にクビにするような社会で働いたら負けだと強く思う若者は多く、ニートを増やしたのも日本の雇用状況の悪化が原因だと思った人もこの言葉を言うようになりました。

パワハラやモアハラなど様々な問題も多い労働環境の悪化も働くことに意欲を失わせる原因となったのです。

まとめ

理不尽な派遣切りや雇用問題に若者が働く気力を失ってしまう現象はいまだなお続いている状態です。

それだけ経済が悪いままでは若者のやる気を失わせるばかりではなく、ニートも増えていく現実から抜け出せない日本になってしまうでしょう。

早く若者が「働いたら勝ちかなと思う」と言えるような日本になるといいでしょう。