この記事では、「具える」と「備える」の違いを分かりやすく説明していきます。
「具える」とは?
「具える」には4つの意味があります。
1つめは、ある事態が起こったとき取り乱してしまわないように、またある事態がこれから先起こったときのことを考えて、準備をしておくことです。
地震はいつ起こるかわかりません。
突然地震が起こり、家がつぶれる、飲み水がないなどなったら、うろたえてしまうことでしょう。
もしもこのようなことがあったときのために、食糧、水、懐中電灯などを準備している家庭もあると思います。
このような準備をしておくことが「具える」です。
2つめは、必要なときにいつでも使えるように整えておくです。
応接セットは、常に使うものではありません。
しかし、突然の来客などがあったときには必要です。
いつ必要かわかりませんが、必要なときのために応接セットを整えておくことを「応接セットを具える」と表現します。
3つめは、必要なものを十分に持っていることです。
「資格を具える」といった使い方をします。
ある職業に就くために、視覚が必要なことがあります。
その資格をすべて持っているなら、「資格を具え」ているといえます。
4つめは、生まれたときから自分のものとして持っているです。
「人徳を具える」のような使い方をします。
持っている人は、生まれたときから人徳を持っています。
「具える」の使い方
いくつかの意味がありますが、どれにも「持っている」という意味が共通しています。
あることに対応するために持っている、不足することなく持っているなどの意味で使用します。
「備える」とは?
「備える」には4つの意味があります。
1つめは、ある事が起こったときに取り乱さないように、またある事が起こっても対応できるように、準備をしておくことです。
突然電気を使えなくなることがあるかもしれません。
夜中だと明かりがないと生活に不便します。
もしもそういったことがあったときに、うろたえないように、懐中電灯などを常に置いている家もあることでしょう。
これは「停電に備える」と表現できます。
2つめは、必要なときにいつでも使えるように整えておくです。
設備や装置についていいます。
たとえば、室内に空調設備があれば、いつでも必要なときには使うことができます。
これは「空調設備を備える」と表現できます。
3つめは、必要なものを十分に持っていることです。
資格や条件など、物や事柄についていいます。
4つめは、生まれたときから自分のものとして持っているです。
「備える」の使い方
あらかじめ整えておく、持っているといった意味で使用をします。
「具える」と「備える」の違い
どちらの言葉も意味は同じです。
「具える」は常用漢字表にはない音訓になります。
まとめ
どちらの言葉も「そなえる」と読み、意味も同じです。
違いは、常用漢字表に音訓があるのか、ないのかという点です。