この記事では、「具体化」と「明確化」の違いを分かりやすく説明していきます。
「具体化」とは?
「具体化」とは、抽象的なものを実際に形として表すことを意味します。
「具体」には、ものごとが直接に知覚され認識される形や内容といった意味があり、それを形にしたものが「具体化」となります。
つまり、頭の中だけで考えているような案や計画などを実現する、実行することを「具体化」と言います。
「具体化」の類語には、「実体化」や「実現」、「表現」、「現実化」などがあり、対義語は、「抽象化」です。
「具体化」の使い方
「具体化」の場合、何かを「具体化する」といった表現方法が基本となり、そのほか、「夢の具体化」、「計画の具体化」、「指針の具体化」など、何を「具体化」するのかを示す使い方があります。
「明確化」とは?
曖昧なものをはっきりとさせることを意味する「明確化」。
「明確化」の「明確」には、はっきりとして間違いのないことといった意味があり、それを形にすることを「明確化」と言います。
何か、曖昧でざっくりとしたようなものがあった場合、それについて、はっきりとさせる行為が「明確化」です。
「明確化」の類語には、「クリア」や「白黒つける」、「はっきりさせる」、「鮮明」などがあり、対義語は、「明確」の対義語となる「曖昧」となります。
「明確化」の使い方
「明確化」の場合、何かを「明確化する」といった表現方法が基本となり、そのほか、「ルールの明確化」や「定義の明確化」、「責任の明確化」、「関係の明確化」など、何を「明確化」するのかを示す使い方があります。
「具体化」と「明確化」の違い
「具体化」と「明確化」は、異なった意味を持つ言葉となります。
「具体化」には、頭の中で考えているような計画や案を実現する、実行する、といった意味があり、「明確化」のは、曖昧なものをはっきりとさせるといった意味があります。
「具体化」には実行に移すといった意味があり、「明確化」には、はっきりとさせるといった意味があり、その点に大きな違いがあります。
「具体化」の例文
・『彼は、ようやく、夢の具体化に向け動き出しました。』
・『長い時間がかかってしまいましたが、やっと、私たちの夢が具体化されそうです。』
・『計画を具体化することは、そう簡単なことではありません。』
・『長年の夢を具体化するため、まず、私は念願だった渡米を実現させました。』
「明確化」の例文
・『そろそろ、彼との関係を明確化させたいと思う。』
・『ゲームを始める前に、ルールを明確化しておいたほうがいいのではないでしょうか。』
・『今回の責任の明確化を行う必要がある。』
・『誰に今回非があったのか、今後のためにも明確化しておく必要がある。』
まとめ
以上のような違いがある「具体化」と「明確化」。
そのため、必要の応じた使い分けが大切です。
頭の中で考えているようなことを実行する際は「具体化」。
曖昧なものをはっきりさせる際は「明確化」です。