この記事では、「円満離婚」と「円満調停」の違いを明確に解説していきます。
「円満離婚」とは?
「円満離婚」の読み方は、えんまんりこんです。
漢字で表記された文字を目にすれば直ぐに分かりますが、穏やかといった意味を有する円満という言葉に、結婚を解消するという意味がある離婚を付け加える事で出来た言葉となっています。
なので「円満離婚」は、結婚している両者が揉める事なく離婚に同意し、円満に離婚を成立させるといった意味を持つ言葉です。
「円満離婚」の使い方
離婚という言葉は日常で見聞きする事は特に珍しくありませんが、「円満離婚」という言葉になると頻繁に接する事はなかったりします。
というのもこの言葉は、両者が納得し諍いを起こす事なく離婚に至った場合にのみ使用可能な言葉となっています。
所が通常は夫婦のどちらかは離婚に反対するケースが多いため、「円満離婚」という言葉が使われる事はそこまで多くないです。
逆に言えば離婚が成立するまでに多少なりとも揉める様な要素があるなら、この「円満離婚」という言葉を使用する事は出来ません。
「円満調停」とは?
「円満調停」とは、えんまんちょうていという読み方をすべき言葉となっています。
満ち足りているとか、平穏等の意味を持つ円満に、対立する両者の間に第三者が入る事で争いを止めさせるといった意味の調停を合体させて生まれたのがこの言葉です。
だからこそ円満調停とは、関係が上手くいっていない夫婦同士が、関係を良化させようと裁判所で話し合いを行う制度を示す言葉となっています。
「円満調停」の使い方
「円満調停」とは、裁判所で行う夫婦間の調停を行う場合に用いる言葉です。
ただし円満という言葉が付いている事で理解出来る様に、両者が納得した形で進むべき道を決める時に用いるのが基本となっています。
なので裁判所での話し合いで、関係を修復してもう一度円満な家庭を築こうとか、関係の修復を諦めて離婚しよういった形で結果に問わず両者が合意した場合には、「円満調停」が成立したという事でこの言葉が使用される事が多いです。
逆に言えば片方が納得しなかったり、話し合いの場に現れなかった場合は、「円満調停」は不成立という使い方をします。
「円満離婚」と「円満調停」の違い
「円満離婚」と「円満調停」はまず、円満に続く言葉が離婚と調停という明確な違いが見られます。
そのため持つ意味合いにも、自然と違いが生じるのです。
「円満離婚」は文字通り、揉める事なく離婚を成立させるという意味を表現する言葉となります。
一方の「円満調停」は、夫婦が裁判所での話し合を行い、もう一度やり直すか離婚するかという進むべき道で両者が納得した場合に用いるべき言葉です。
「円満離婚」の例文
・『2人共に既に気持ちが離れていたので、あの夫婦は揉める事なく円満離婚しました』
・『円満離婚するには、お互いが冷静な状態でしっかり話し合う事が大事です』
「円満調停」の例文
・『裁判所でじっくり話し合った結果、互いに離婚を決意し円満調停が成立しました』
・『妻が申し立てを行いましたが、夫が調停の場に現れなかったため円満調停は不成立となりました』
まとめ
2つの言葉は、どちらも夫婦関係に用いられる言葉です。
ですが「円満離婚」は、夫婦が互いに納得して揉める事なく離婚が成立する事を表す言葉となっています。
一方の「円満調停」は、夫婦関係の改善を目指して裁判所で行われる話し合いで両者が納得して進むべき道を決める事を表す言葉です。