この記事では、「冷酷」と「冷徹」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。
「冷酷」とは?
最初に「冷酷」(れいこく)の意味をご説明致します。
「冷酷」とは、人に対して優しさなどがなく、無慈悲なさまです。
度合いも、惨いことを表しております。
「冷徹」とは?
次に「冷徹」(れいてつ)の意味を解説していきます。
「冷徹」の場合は、情などに惑わされることがなく、いつも冷静で、物事の本質を見抜くことです。
「冷酷」と「冷徹」の違い
ここでは「冷酷」と「冷徹」の違いを取り上げてみましょう。
「冷酷」とは、惨くて、情け容赦が全くないことです。
「冷徹」の方は、情などを抜きにして、本質を見抜いて、冷静に振舞うことになります。
前者は冷血で優しさがないことですが、後者の場合は、優しさがないわけではありません。
「冷酷」と「冷徹」の使い方の違い
この項目においては、「冷酷」と「冷徹」の使い方の違いを説明します。
「冷酷」を使うときは、情け容赦なく尚且つ惨いことを表すときに使います。
「冷徹」を使いたいときは、冷静に本質を見抜くことなどを表現したいときに使うことが多いのです。
それぞれの使い方を書きます。
前者の使い方
「話し合いを試みたものの、冷酷な返答しかなかった」
後者の使い方
「いつもビジネスに関しては、冷徹だ」
「冷酷」と「冷徹」の英語表記の違い
続きましては、「冷酷」と「冷徹」の英語表記の違いを解説します。
「冷酷」を英語にすると、“ruthless”になります。
「冷徹」の方は、“Cold”です。
それぞれの例文を書きます。
前者の例文
「He has become very ruthless」(彼は非常に冷酷になってしまった)
後者の例文
「As a result of cold analysis, a big earthquake will come soon」(冷徹に分析した結果、大きな地震は近いうちにくるだろう)
「冷酷」を使った例文
ここでは「冷酷」を使った例文を書いていきます。
・『戦争は人を冷酷に変えてしまう』
・『まさか、あんなに冷酷な人だとは思わなかった』
・『親が入院しているのに、お見舞いに来ないのは冷酷だと思う』
・『親族などが被災しているのに、安否確認もしないのは、冷酷だろう』
・『冷酷な男性は、目が死んでいる』
「冷徹」を使った例文
最後の項目で、「冷徹」を使った例文を書きます。
・『彼は冷徹なので、適切な判断してくれるに違いない』
・『冷徹な人は、物事を理論的にも捉えられるだろう』
・『いつも冷徹なので、あの人には話しかけづらい』
・『普段は楽しい人だが、ビジネスになると非常に冷徹に変わるギャップが凄いと思う』
・『冷徹に見てみると、このプランには無理があると思います』
まとめ
まとめとして、「冷酷」とは、優しさなどがなく、情け容赦もなく無慈悲なことです。
酷さの度合いも半端ではないことになります。
「冷徹」とは、冷静沈着に、本質を見抜くことにあります。