この記事では、「出世」と「昇格」の違いを分かりやすく説明していきます。
「出世」とは?
「出世」は、対象となる人物の地位が向上し、広く身分が知れ渡り、他者と異なる地位に至ることです。
なお「出世」は、多くは給料面が上昇し身分が他者と異なるとしますが、「出世」をした場合、身分が向上するとともに自分よりも下の身分のものを監督する立場になることもあるため、「出世」=自分の地位が向上し、他者を自由にこき使うことができるというわけではありません。
「出世」の使い方
「出世」という言葉は、日本では自分の役職が上がり、給料面が上がれば「出世」という言葉を使用して地位が向上したと言い切れます。
ですが、その逆もあり、降格することや出世から外れた道を歩くことも考えられますので対象者が「出世」したからと言って喜ばしいと思うかうらやましいと思うかは個人の自由です。
「昇格」とは?
「昇格」は、組織化された団体に属する者の役職が上がることです。
例えば、一般社員から係長となれば、団体に属する中で位がアップし、かつ一般社員を統率する役割が与えられ給料もアップします。
しかし、「昇格」は、その団体でのみ通用する役職ですので企業や組織を離れて活動する場合、役職の高さは何の意味も持たないです。
「昇格」の使い方
「昇格」は、企業や団体などに属するものの権限が上がることに使用する言葉です。
その為、企業や団体に属さない者からすれば、どんなにそのグループ内で権限を与えられていようと全くと言ってよいほど関係のないことであるため、一般人に対して「昇格者」は権力を行使することはできません。
「出世」と「昇格」の違い
「出世」は、自分の身分が周囲に知れ渡るくらい上昇することのみに追及しています。
一方「昇格」はグループに属するものの身分が上がることに言及しているため、両者の違いは、身分が第3者に知れ渡るくらい広まるか、そうではないかです。
ただ、注意すべくは、「出世」したことがひろ回った場合、おこぼれにあずかろうとするものが現れることと、降格する可能性も少なからずあるため、必ずしも、「出世」したという事実は広まらない方が良い場合もあるのです。
「出世」の例文
・『出世街道まっしぐら』
この言葉は、エリートになるべく道筋をたどっていて、いずれ自分のことを周囲が知るであろうと確信があることです。
「出世」は、広くに自分の身分上昇が知れ渡ることにあるため、この人物はおそらく自分の身分が向上することに自信があると思われます。
「昇格」の例文
・『係長に昇格した』
この例は、対象となる人物が初めて管理する立場に身分が上昇したという例です。
こちらは別に広く知れ渡る必要性はなく、会社内で話が通じればそれでよしとしているため、企業内の身内が事実を理解すればそれでよしとしています。
まとめ
「出世」と「昇格」の違いは、自己の身分の向上が広くに渡り知れ渡るか、そうではないかです。
「出世」は広く世に知れ渡ることが目的であるため実は、自分のお給料が上がるなどは実は「出世」ではないのです。
この場合、「昇格」というのが望ましいです。
その為、出世街道というのは実は、自分の権力が上がったり、有名になる道を歩いているということを示す言葉になります。