「利く」と「効く」の違いとは?分かりやすく徹底解説

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「利く」とは?

利くという表現は十分に機能を発揮する、役立つ、という意味があり、可能である、できる、などという意味を表すことも可能です。

例えば「気が利く」「機転が利く」といえば役立っている、機能が発揮できている、という意味になります。

「父が口を利いてくれたおかげで無事に就職ができた」と言えば世話をする、という意味になりますし、「生意気な口をきく」と言えば物をいう、ということになります。

「効く」とは?

効く、という言葉には効果や効能、などという熟語があるように、効果や働きが現れる、という意味を持っています。

作用や効果が十分に現れる、期待通りの結果が実現する、効き目がある、などという時には効くという表記が用いられます。

「利く」と「効く」の違い

効くという言葉は効果が現れる、という意味を持ちます。

効果や効き目が現れる、ということで使え、薬が効く、サプリが効く、などと使えます。

それに対して利くという言葉は能力を十分に発揮するという意味で使え、鼻が利く、顔が利く、という使い方があります。

「利く」の使用例

ここでは利くという表現を用いた例文を紹介します。

「利く」の例文1

「彼は機転が利くから、職場でも高く評価されているらしい」

何かあったとき、マニュアル通りに行動するのではなく、機転をきかせてその場に適した動きができる人は職場などでも信頼されます。

応用力がある、応用が利く、などと言われることもあります。

「利く」の例文2

「彼は生意気な口を利くけれど、意外に正しいことを言っている」

生意気な発言をするという場合に「生意気な口をきく」と表現する場合があります。

これは発言するという意味になります。

「利く」の例文3

「彼は無理が利くけれど、無理しすぎて体調を崩した経験があるらしいから、周りも気をつけなければいけない」

この表現は、「彼は必要に応じて無理をしてくれる」という意味になります。

仕事などでも頼めば残業をしてくれる、休日出勤をしてくれる、という人には頼みやすいですよね。

しかし周りが頼んでしまうからこそ、その人が体調を崩してしまうこともあります。

周囲が気を配らなければいけない場合もあるでしょう。

「効く」の使用例

ここでは効くという表現を用いた例文を紹介します。

「効く」の例文1

「宣伝が効いたみたいで、あのお店は初日から繁盛していた」

お店等を開く場合、きちんと宣伝をしなければいけません。

宣伝をした結果お客さんがたくさん来た、宣伝が役に立った、という場合は宣伝が効くという表現が使えます。

「効く」の例文2

「彼女はつぶしが効くから、どこに行っても大丈夫だよ」

つぶしが効く、という表現は仕事を辞めたとしても別の職業に就く能力がある、卒業した後に学んだことが社会で役に立つ、という意味を持ちます。

女性は結婚や妊娠等で仕事を辞めなければいけないこともありますし、必要に応じて配偶者が仕事をする場所的に引っ越さなければいけない可能性もあります。

それでもつぶしが効く人はどこに行ってもきっと大丈夫でしょう。

「効く」の例文3

「あの薬は非常によく効きました」

病気になったりすると、薬に頼りますよね。

その薬は効けば良いですが、効かなかったら大変です。

体質などもありますので、誰かにその薬が効いたからといって自分にも効くとは限りません。

自分に聞いた薬はぜひ覚えておきましょう。

「利く」と「効く」例外的な使い方

これらの表現には少々違った使い方もあります。

例えば、わさびを食べた時、つるんとした感覚を覚え、「きくーっ!」と涙目になった経験を持つ人もいるのではないでしょうか。

この場合、「利く」でも「効く」でも問題ありません。

利くという表現であればわさびの調味料としての機能が働いたという意味になりますし、効くという表現であればわさびという風味の効果が表れていた、という意味になります。

ニュアンスは若干変わりますが、どちらを使っても問題ありません。

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