「前口上」とは?意味や使い方、例文など分かりやすく解釈

「前口上」とは?意味と使い方

この記事では、「前口上」の意味を分かりやすく説明していきます。

「前口上」とは?意味

「前口上」とは、お話が始まる前のプロローグのことです。

人間の口から語られる物語の始まりなどを説明することを、「前口上」と呼びます。

何故、物語の始まりを語るかは、演劇に関係があり、演劇では、最初にプロローグと称して世界観を語り、どういった演劇であるかを周囲に理解してもらいます。

これを行わないと初めて見る演劇においては世界観が分からず、お話を理解できないのです。


「前口上」の概要

「前口上」は、プロローグという言葉で、ギリシャで生まれた言葉です。

この言葉は考え方として最初にお話を始める前にできるだけ詳細を教えるという物になります。

ただ、「前口上」は、絶対に本題よりも長くなってはならず、絶対に本題より短くないといけません。

逆を返せば、プロローグが映画の本題よりも長い映画という物は存在しておらず、万が一、そうした映画があった場合、それは単なる本編に過ぎません。

よって、「前口上」は、絶対に本編よりも長くに語ってはいけないのです。


「前口上」の言葉の使い方や使われ方

「前口上」は、現在では、あらかじめ話をする前にできるだけ詳細を語るという意味で用い、プロローグという意味合いで使用します。

「前口上」を使った例文

・『山田さんは、本題に入る前の前口上が長い』
この例は、山田さんという人物は、お話の本題に入るまでが長いという例です。

「前口上」は、本題とは別で本題の始まりの説明でしかありません。

よって本題の説明が長いと言われているのがこの例です。

・『演劇にて前口上を語る』
この例は、演劇で演劇の世界観を語るという意味です。

要は、プロローグで、演劇においては世界観を周囲の方と共有することで劇を楽しむことができるよう世界を構築します。

これを怠ると、誰だあのおっさんや、なんか世界がファンタジーなんだけどといった具合に、まったく世界観を共有できていないが故に劇を楽しむことができなくなるのです。

まとめ

「前口上」については、演劇から派生したもので、古代ギリシャの演劇において、世界観を周囲の方に教えたうえで、演劇を楽しんでもらおうと打ち出した秘策になります。

よって、「前口上」は必ず、本編よりも短く手短に内容を語る必要性があります。

これをうまく行わないと、本編よりも長いどうでもよい世界観のお話を延々と聞くことになるため、演劇が進行せずお客様はみな演劇から遠ざかります。

よって、お話を始める際、「前口上が長い」人物が嫌われるのは、単にどうでもよい話を延々と聞かされているが故対象となる人物は嫌われてしまうのです。

逆を返せば、すんなりと口上を述べ、世界観や価値観を即座に共有させることができる人物は有能で、ビジネスで「前口上」を語る場合においても情報や価値観を即座に共有できる分において有能な人物であると証明できます。

意味と使い方
意味解説辞典