この記事では、「勝って兜の緒を締めよ」の意味を分かりやすく説明していきます。
「勝って兜の緒を締めよ」とは?意味
敵に勝っても油断せず、心を引き締めておけという意味のことわざで、ひとつの戦いが終わってもまた次の戦いがある状況に勝った時に使える言葉となっています。
トーナメントの決勝戦以外の試合に勝ち抜いたときなどがイメージしやすいでしょう。
ただしトーナメント戦のみに使う言葉ではなく、肉体的な戦いではない社内コンペの勝ちなどでも使われる言葉です。
「勝って兜の緒を締めよ」の概要
北条氏綱の言葉であるとされ、油断せずに行くという意思を伝える言葉ですが、次の戦いが明らかにあるという背景があっての言葉であると言えます。
プロ野球など一定の期間に試合が連続しており、勝ち負けがはっきりしている時に使いやすい言葉と言えます。
一方、試合スケジュールが定期的ではなく一戦一戦が非常に肉体的にハードなボクシングで勝った選手が「勝って兜の緒を締めよの姿勢で過ごします」とインタビューでわざわざ答えることはなく、まず体を休めないといけない、次の試合がいつになるかわからないという背景があります。
ただし、心構えとしてはスポーツ選手であれば誰しも持っているものと言えるでしょう。
オリンピックの決勝などは目的の頂点であるため金メダリストが「勝って兜の緒を締めよ」と言うことは直近に別の大会がない限りまず言うことはありません。
選挙に勝った場合はスキャンダルなどで地位を失わないようにしなければいけないという警戒の意味で勝って兜の緒を締めよという言葉を使うことはありえます。
「勝って兜の緒を締めよ」の言葉の使い方や使われ方
「連勝しているチームだからこそ勝って兜の緒を締めよのムードが広がっている」「次は準決勝なので勝って兜の緒を締めよで行きたい」「商品が大ヒットしたがヒットを継続させるためにも勝って兜の緒を締めよで行く」などの使い方があります。
使われる状況が勝っているというところにあるのが特徴的で、ポジティブかネガティブかというとポジティブな意味合いになる言葉と言えるでしょう。
「勝って兜の緒を締めよ」の類語や言いかえ
「油断するな」「士気を上げる」「慢心するな」という言葉と「勝っている」という状況を示す言葉を組み合わせた言葉が言い換えとして使えます。
褌を締めてかかるという言葉は装備品に関わり士気を高めるという部分ではかなり成り立ちの近い言葉ということが出来ますが、勝っているというシチュエーションでなくても使えます。
「勝って」という部分まで含まれたポピュラーな言い換えの言葉はないと言えます。
まとめ
「勝って兜の緒を締めよ」は油断するな、慢心するなという意味があり、スポーツや勝負事、勝ち負けの概念のある業務に強く響いている言葉と言えます。
油断という言葉はあらゆるシチュエーションでするべきではないとも言えますが、そんな中でも「勝って兜の緒を締めよ」は言葉としてしっかりと知れ渡っていると言えるでしょう。