「包括払い」と「出来高払い」の違いとは?意味や違いを分かりやすく解釈

「包括払い」と「出来高払い」の違い違い

病院の会計時に「包括払い」「出来高払い」という言葉を耳にすることがあります。

この記事では、「包括払い」「出来高払い」の違いを分かりやすく説明していきます。

今さら聞けない医療費の仕組みを、あらためて学習していきましょう。

「包括払い」とは?

包括払い(ほうかつばらい)とは、複数の治療方法をひとつにまとめること。

まとめて提示する、病院の算定方法のことです。

病院によっては包括払いのことを、PDPSやDPCと呼んでいます。

長期の入院が必要なとき、日々のお薬代、処置代などを細かく区分けするのは困難です。

包括払いをおこなうことによって病院側の事務負担は減り、なおかつ入院している人も治療に専念できるメリットがあります。

包括払いが取り入れられるようになったのは近年から。

病院が診療報酬の点数かせぎのために、やらなくてもいい治療や投薬を繰り返す実態もあったことから、厚生労働種が推進を始めるようになりました。

少子高齢化によって年々ふくれあがる医療費を、少しでも安く抑えたいという政府の思惑もはたらいています。


「出来高払い」とは?

出来高払いとは、それぞれの治療に応じて点数を付ける、細かい計算方法のこと。

主に病院の入院時に取り入れられている、算定方法になります。

たとえば1人の患者さんが入院したとき、色々な種類の治療が必要になります。

検査費、リハビリ費、レントゲン代。

これらすべての項目に、点数を付けるのが出来高払いです。

出来高というのは「できあがっている部分のこと」

もともとは建設現場で使われていた用語です。

総まとめではなく、個別に支払っていくという意味があります。

出来払いは治療を受けた分だけ支払いをおこなうのでコスパが良いと思われる反面、必要でない治療を受けると費用が高額になってしまうリスクもあります。

最近では国が包括払いを推奨していることから、出来高払いを実施しているのは大型病院のおよそ2割と少なくなっています。


「包括払い」と「出来高払い」の違い

入院時に耳にするのが「包括払い」「出来高払い」です。

「包括払い」「出来高払い」の違いを、分かりやすく解説します。

・まとめてか、そのたびか

「包括払い」「出来高払い」は病院側が決めている、入院費の計算方法のこと。

「包括払い」は、入院の基本費用や投薬費などをまとめて点数をつける計算方式です。

一方で「出来高払い」はそれぞれの治療行為に対して、そのたびに点数をつける運算方法になります。

近年は国が包括払いを推し進めているため、およそ8割の大型病院が包括払いを取り入れています。

病院の公式サイトにはどちらの計算方法を利用しているのか掲載されていることも多いので、気になる方はあらかじめチェックしておくことがおすすめです。

まとめ

「包括払い」「出来高払い」の違いを、あらためてご紹介しました。

どちらも入院時の医療費にまつわる計算方法のこと。

包括払いはまとめたもの。

出来高払いは、治療に応じて個別に点数をつけたものです。

正しく内容を把握して、いざという時に備えておきましょう。

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