この記事では、「十八番」の意味を分かりやすく説明していきます。
「十八番」とは?意味
「十八番」は「おはこ」と読みます。
意味は「その人が最も得意とすること」です。
自分でやって必ず成功させたり、人を感動させたりできるという自信のあることを言います。
日常ではカラオケやモノマネ、マジックなど芸事に使われます。
その人がその時になると必ずその演目を選ぶことから、「いつでも選ぶもの」というニュアンスも含まれいています。
「十八番」の概要
「十八番」の由来には以下の2つの説があります。
1つ目は「仏教用語で、阿弥陀如来が仏になる為に立てた、四十八の誓いである」という説です。
阿弥陀如来が真理を悟る為に四十八の誓いを立てたのですが、その中でも十八番目の「念仏を唱える人達を必ず救済する」という誓いが最も素晴らしいとされたことから来ています。
「全ての者を救済する」という慈悲の窮地に通じるとして評価されて使われる様になりました。
2つめは江戸歌舞伎から来ているという説です。
江戸時代の歌舞伎で、市川家が得意とする演目が十八種あり、これを「歌舞伎十八番」と呼んでいました。
その台本は箱に入れられて家宝として大切に保管されていたことから、「お箱」という言葉が「歌舞伎十八番」を表す様になり、更に変化して「十八番」が「おはこ」と言われる様になったのです。
一般的にはこちらの説の方が有力とされています。
「十八番」の言葉の使い方や使われ方
「十八番」の言葉の使い方や使われ方は以下の通りです。
『取引先とカラオケの十八番が被らない様に注意する』
取引先を接待する時の鉄則で、カラオケに行った時に、相手の得意な曲を絶対に歌ってはならないというものがあります。
最初から相手の得意曲をリサーチしておき、相手が良い気分になった頃に歌える様にすることを表しています。
『この芸人の十八番ネタはもう飽きた』
芸人は人気が出てくるとテレビなどメディアに出る機会が増えることから、いつも同じネタを使っているとすぐに飽きられてしまいます。
一度大ヒットしたり、グランプリを取ったネタだからといつまでも引っ張っていると視聴者に飽きられることを表しています。
『彼女が十八番のレシピをごちそうしてくれる』
彼女の家に遊びに行くことになり、得意の料理を振る舞ってくれることになりました。
こちらの場合、彼女側としては本当にその料理が得意なのではなく、必死に練習したり教わったりして彼氏にふるまおうとしている可能性もあります。
「十八番」の類語や言いかえ
「十八番」の類語や言いかえは以下の通りです。
「取り柄(とりえ)」
「取り柄」は「特に取り立てるほど優れたところや良いところ」という意味です。
「柄」はものを掴む部分のことで、「取って掴める部分がある」→「取り立てて良いところがある」という意味で使われる様になりました。
「お家芸(おいえげい)」
「お家芸」は、「家門に代々伝わる得意とする芸」という意味で、その技芸を受け継ぐ家門が得意とする演目のことです。
こちらは「十八番」と同じ意味で使われることもあります。
まとめ
今回は「十八番」について紹介しました。
「十八番」は「最も得意とすること」と覚えておきましょう。