この記事では、「厭わしい」の意味を分かりやすく説明していきます。
「厭わしい」とは?意味
「厭わしい」の読みは「いとわしい」で、「不愉快で、いやである」や「わずらわしい」ことを意味する言葉です。
日常的には、余り使われることの少ない言葉と言えますが、この機会に語彙を増やす意味からも、理解しておきたい言葉と言えます。
「厭わしい」の概要
「厭わしい」の言葉の「厭」という漢字は、難読漢字の一つと言えます。
この漢字は、音読みでは「えん」や「おん」や「よう」が挙げられ、訓読みでは「いと(う)」や「あ(きる)」や「いや」や「おさ(える)」が挙げられます。
漢字一字の持つ意味としては、「いやがる」や「あきる」や「おさえつける」と言った意味を持っており、「厭わしい」では、上記の漢字持つ3つの意味の中で、最初の意味として使われています。
また、この漢字は、比較的多くの人が知っている熟語では「厭世(えんせい)」の言葉で使われています。
この「厭世」は「世の中を厭わしく感じること」の意味で、すなわち「世の中をいやなもの、人生を価値のないものと思うこと」の意味です。
厭世的な気持ちに強く捕らわれることで、出家して庵で細々と生きることを選択した貴族や武家の昔話は多数残っていますし、現代では自殺の要因ともなっています。
この「厭わしい」と言う言葉は、人に対しても使われますし、様々な事柄に対しても使われる言葉です。
この点は、次項の使用例で確認してください。
「厭わしい」の言葉の使い方や使われ方
この「厭わしい」は、以下の例の様に使われます。
・『梅雨の時期は雨が多いのは当たり前のことですが、これほど毎日続くとやはり厭わしい気分になります』
・『私の周囲には、厭わしいと思わせる人が少なくありません。しかし、そんな人ばかりではないので、絶対に厭世的にならぬように自分に言い聞かせています』
・『デジタル化の時代に、紙の伝票を繰って、機械的に処理する仕事は、何とも厭わしい限りです』
・『世の中には厭わしいことが色々とあり、自分の身にも襲って来ます。しかし、それを一つ一つ乗り越えて生きることが人生だと考えています』
・『いかに厭わしいことがあっても、世捨て人のような考えに捕らわれる事はありません。それは周囲に家族や親友がいてくれるからです』
・『大きな出来事により、心にぽっかり穴が開くと、世の中の色々なことが厭わしく感じられ、自殺に至るケースもあるので、注意が必要です』
「厭わしい」の類語や言い換え
「厭わしい」の類語としては、「疎ましい(うとましい)」や「不快」や「不愉快」や「ひどい」や「忌まわしい」などを挙げる事が出来ます。
まとめ
「厭わしい」の読みは「いとわしい」で、「不愉快で、いやである」や「わずらわしい」ことを意味する言葉です。
日常的に余り頻繁に使われる言葉ではありませんが、「厭」の難読漢字は、「厭世(えんせい)」の熟語で見聞きされた方は多いことでしょう。