「取り計らう」とは?意味や使い方、例文など分かりやすく解釈

「取り計らう」とは?意味と使い方

「取り計らう」とはどんな意味なのでしょうか。

今回は、「取り計らう」の意味と類似表現について解説します。

「取り計らう」とは?意味

「取り計らう」とは、「物事がスムーズにすすむよう考えを巡らせて取り扱うこと」という意味の言葉です。


「取り計らう」の概要

「取り計らう」「取り」には「しっかりと考えて物事に対応する」という意味があります。

「取り決め」は単なる決め事よりも事前にしっかりと話し合って固く決まっている約束事に使う表現ですが、「取り計らう」もしっかりと考えた上で「計らう」ことを表しています。

「取り計らう」「計らう」「相手の事情を考慮してあれこれする」という意味を持つ言葉です。

「配慮する」という言葉と意味合いが近い「計らう」ですが「取り計らう」という表現になることでさらに意味合いが強調されます。

ただ気を使って世話を焼いたり配慮して手を回したり擦るだけでなく「成功率が高くなるよう相手の事情や周辺の状況などを総合的に考慮してより良い手段を取ること」というあれこれ時を回しているニュアンスを含む表現が「取り計らう」です。

「取り計らう」という言葉はその人だけが努力したり行動したりするのではなく「周囲に相談したりお願いしたりなど調整してうまくいくようにする」という意味合いが含まれています。

「計らう」という言葉は単一ではないさまざまな様相が絡んだ物事に対して使われる表現なので「取り計らう」「自分だけでなく協力者や関係者などさまざまな人に指示したり依頼したりして物事がうまくいくようにする」ときに用いられる言葉です。

自分の出来る範囲でやるのが「取り計らう」なので無理をしたり強権を発動したりするような行為は通常含まれません。

お願いして上手くいくような場合は「取り計らう」ですがライバルを追い込んだり強引な手段を用いて障害を取り除いたりする場合にはなじまない表現です。


「取り計らう」の言葉の使い方や使われ方

・『無事に展示会ができるよう取り計らう』
・『今回はお取り計らい頂きまして本当にありがたく思っています』
・『就職の件、なにとぞお取り計らいいただきますようよろしくお願いします』
・『無理なお願いにもかかわらずお取り計らいいただき有り難うございます』

「取り計らう」の類語や言いかえ

・お膳立てする
「人がやる物事に対してうまくいくように事前に準備しておくこと」を意味する言葉です。

「他人のためにあれこれする」という点でよく似た意味を持つ表現です。

「取り計らう」が最終的に上手くいった結果まで含むのに対し、こちらは事前準備のみを指す言葉なので最終的にはお膳立てしてあげた人が自分自身で行動するという違いがあります。

・根回しする
「物事がうまくいくよう裏でこっそり関係者から同意を取り付けておくこと」を意味の言葉です。

成功のためにいろいろ動いて調整する点が「取り計らう」と非常に近しい意味合いの言葉です。

「取り計らう」がある程度上の立場の人間が権力や権限を用いて行うのに対し、こちらは下の人間が上の人間を説得したりお願いしたりする場合も含みます。

まとめ

「取り計らう」は主にビジネスの現場でよく使われる表現です。

大勢の人が関わる調整型の職場では度々耳にする言葉なので正しい意味を覚えておきましょう。

意味と使い方
意味解説辞典