日本は法治国家なので、国民は法律に守られており、違法行為は罰せられます。
しかし違法ではない行為にも「合法」と「脱法」があり、法律に反していなければなんでも良いという訳ではありません。
この記事では、「合法」と「脱法」の違いを分かりやすく説明していきます。
「合法」とは?
「合法」とは定められている法律に違反していないこと、またはそういった行為です。
特に現在の法規的に、こういった行為はしてもよいと明記されている行為や、明記はされていなくても実質的に認められている行為を指します。
誰の害にもならない「合法」的行為も勿論ありますが、必ずしも害にならないというわけではありません。
例えば借金を返さない人に対してルールを守って取り立てを行うことは、相手の生活を苦しくしたり、追い詰められて精神的苦痛を与えたりする可能性もありますが、問題が全くない「合法」です。
「脱法」とは?
「脱法」とは法律や規則の穴をついたり、法の規制に触れない方法を使うことで、実質的に違法な行為を法律に違反せず実行することです。
例として「脱法」ドラッグは、既存の法律で規制されていない新しい製法や構造で作られ、規制されている違法ドラッグと似た効果を持つ薬を指します。
「脱法」行為は違法でこそありませんが、結果的が違法な行為と同じであり、非難する意図を込められて使うことも多いです。
またあくまで現行の法規に触れていないだけであり、問題が発覚した後に規制されたり、法律が変わって違法となることもあります。
「合法」と「脱法」の違い
会話で使われる言葉としての「合法」と「脱法」の違いは、法律として認められているかいないかの違いと言っていいでしょう。
「合法」は法律を定める時にこういった行動はしても問題ないと判断された、法律の想定内で法律に反さない行為です。
それに対して「脱法」は、法律を定めた時には存在すらしていなかったり、法律の裏をかいたり穴をつくような、法律の想定外な形で実質的な違法行為を行った結果、法律には反していない行為を指します。
「合法」と「脱法」の類語や言い換え
「合法」は法に適っているということから「適法」と言い換えられることもあります。
また法律ではなくその上の憲法に適っていると言う意味の「合憲」も、国が定めたルール内の行為という意味では「合法」と同じ類語でしょう。
物事の是非や善悪を決めることを白黒つけると言いますが、法的に白とも黒とも言い難いことを白と黒の中間色で表現した「グレーゾーン」は、間違いなく「脱法」の類語です。
「脱法」は他にも「法の抜け穴をついた」、「違法すれすれの」と言った言い換えや言い回しをされます。
まとめ
「合法」は基本的には法律に認められている行為を指しますが、「脱法」行為をする人は、法律に違反していないと言う意味で、「脱法」を「合法」と言い換えます。
よくない結果に繋がる可能性も高いので、「脱法」行為は勿論、怪しいことを「合法」だからと安心させようとしてくる相手にも、近付かない方がいいでしょう。