「咲き誇る」と「咲き乱れる」の違いとは?分かりやすく徹底解説

違い

「咲き誇る」とは?

「咲き誇る」には以下の様に意味があります。

「開花の季節に美しく咲く様子」の意味

花は四季折々の季節により開花時期が違います。

その時期までずっと葉や枝のまま過ごすのですが、開花時期になると間違いなくつぼみができて、美しく咲くのです。

盛りの時期には色つや共にあでやかに咲き、気品のある様子を表しています。

「周囲を圧倒する程美しく咲く様子」の意味

開花時期に咲いた花が非常に美しく、周囲の草木、花を圧倒する程の美しさである様子を表しています。

バラやユリ、彼岸花など見た目が華やかな植物が庭や道端で咲いていると、他に花があってもつい見とれてしまうものです。

この様に他の花がかすんでしまう程美しく咲いている様子を表してます。

「咲き乱れる」とは?

「咲き乱れる」の意味は、「沢山の花が一面に咲いている様子」です。

その花の種類は1つとは限らず、春に開花時期が重なっている植物が一度に開花して、視界いっぱいに花が見えることを表しています。

上品に凛として咲くのではなく、とにかく多くの花が集まって咲いている時に使われます。

「咲き誇る」と「咲き乱れる」の違い

「咲き誇る」「咲き乱れる」の違いは、「周囲に対する威圧感」です。

「咲き誇る」は、一輪であっても複数であっても「周囲を圧倒するほどの存在感のある花が咲いている様子」のことです。

「咲き乱れる」は、一輪であっても複数であっても「全てが同じレベルで群生して咲いている様子」のことです。

華やかという点では同じですが、「咲き乱れる」中でもひときわ目立つ花が「咲き誇る」という状態だと思えば良いでしょう。

「咲き誇る」の使用例

「咲き誇る」の使用例は以下の通りです。

「庭に咲き誇る大輪のバラ」

華麗に、そして上品に咲く花として代表的なのが「バラ」です。

中世のヨーロッパで親しまれたバラの花は情熱と気品を兼ね備えていて、正に「誇り高き」花です。

「道端に鮮やかに咲き誇る曼珠沙華(マンジュシャゲ)」

曼珠沙華は別名「彼岸花」とも言われ、その鮮やかな赤い色と特徴的な細い針の様な花びらで、絶対的な存在感のある花です。

最近では野生化して公園や道端に咲いていることもあるのですが、ひときわ目を引くので通りゆく人がスマホで画像を撮影することもあります。

「月下美人の花が咲き誇る」

月下美人はサボテン科の植物で、夜になると非常に美しい白い花を咲かせます。

中々人が観られる時間帯ではないことと、滅多に花が咲かないことで希少価値が高いのです。

咲く前兆として強い香りがあり、持ち主は徹夜で見守ることでしょう。

「咲き乱れる」の使用例

「咲き乱れる」の使用例は以下の通りです。

「桜が咲き乱れる中でお花見をした」

桜は不思議なことに、どんなに枯れた状態に見えても3月の終わりになるとピンク色の花をいっぱいに咲かせます。

その華やかさと美しさに日本には「花見」という風習があるのです。

花が一面に咲くだけではなく、風が吹くとひらひらと舞い散る様子は正に百花繚乱と言えます。

「野山一面に菜の花が咲き乱れていた」

菜の花は黄色くて群生するのが特徴で、春になると野山が一面に黄色くなる程です。

その美しさは昔から詩歌に詠まれて親しまれています。

「庭に春の花が咲き乱れた」

ガーデニングをしている人が、春に開花する花を複数植えたところ、一気に開花した様子です。

さまざまな種類の花がそれぞれ美しく咲いている様子に使われています。

「咲き誇る」と「咲き乱れる」の使い分け

「咲き誇る」「咲き乱れる」は、「その花の存在感」で使い分けると良いでしょう。

花の話題をしていて、特定の花の美しさを強調したい場合には「咲き誇る」を使い、花が咲いている景色全体の美しさを強調したい場合には「咲き乱れる」と使い分けると良いでしょう。

他にも「バラ・ユリ・彼岸花・ボタン・ひまわり」など大輪の花は「咲き誇る」で、「桜・ペチュニア・マリーゴールド・つつじ」など、一つの枝に多くの花を付けるものに対して「咲き乱れる」と使い分ける方法もあります。

違い
意味解説辞典