「啖呵を切る」とは?意味や使い方、例文など分かりやすく解釈

「啖呵を切る」とは?意味と使い方

この記事では、「啖呵を切る」の意味を分かりやすく説明していきます。

「啖呵を切る」とは?意味

「啖呵を切る」の読みは「たんかをきる」で、「威勢の良い言葉で、歯切れよくまくし立てること」を意味する慣用句です。


「啖呵を切る」の概要

「啖呵を切る」「啖呵」は、この慣用句以外では、余り見聞きする事のない言葉と言えます。

まず、この「啖呵」の意味や由来を詳しく説明したいと思います。

「啖呵」の言葉は、もともとは「痰火」と書いていたそうで、当時は体内の火気により生ずると考えられていた咳と激しく出る痰や、その病気のことを意味する言葉でした。

「啖呵を切る」「切る」は、その「啖呵(痰火)」「治すこと」を意味します。

従って、「啖呵を切る」の文字通りの意味としては、「啖呵(痰火)と言う病が治ること」を指します。

そして、この「啖呵(痰火)が治ること」で、胸がすっきりすることから、いつしか香具師などが、品物を売るときに「歯切れのよい口調でまくし立てること」の隠語として、「啖呵を切る」を使い出したのです。

ちなみに香具師は縁日や祭りで露天商として物を売る人のことで、今日では的屋(テキヤ)と言った方が通じるかも知れません。

これが一般的に広く使われる様になり、「威勢の良い言葉で、歯切れよくまくし立てること」を意味する言葉となったのが、この慣用句の由来とされています。

言葉の意味とは関係ない余談ですが、「歯切れの良い言葉で威勢よくまくし立てる」意味の「啖呵を切る」ことが、びしっと決まれば気分も良く、格好良いとも言えます。

しかし、喧嘩を売るような目的で「啖呵を切る」と、それ以上強く反撃される恐れもあります。

また難しくて出来そうもない事をやると、「啖呵を切る」と後で引くに引けずに後悔する事もあります。

従って、勢いに任せて安易に「啖呵を切る」のではなく、冷静に状況を把握する事が大切だと言えるでしょう。


「啖呵を切る」の言葉の使い方や使われ方

「啖呵を切る」の慣用句は、以下の様に使われています。

・『彼は見下した先輩に対して、啖呵を切った手前、絶対にひとりでその仕事を成功に導く必要があると頑張っている。』

・『独立開業する時に、反対する父親に、困っても世話になることはないと、啖呵を切った事もあり、困ったからと父親に相談する訳にも行かない。』

・『彼は賛同する仲間が居なかったので、俺一人でやると啖呵を切りました。しかし、実際は自信がなく、勢いに任せて発言したのを、後悔しているようです。』

「啖呵を切る」の類語や言い換え

「啖呵を切る」は、「まくし立てる」「気炎を上げる」「息まく」「威勢よく言い放つ」「畳み掛ける」「ぶちかます」「喧嘩を売る」と言い換える事が出来ます。

言い換えとして上げた言葉は、少しづつニュアンスが違うので、状況に応じて最適な言葉を選択することが大切です。

まとめ

「啖呵を切る」「威勢の良い言葉で、歯切れよくまくし立てること」を意味する慣用句です。

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