感情が高ぶると、体も勝手に反応してしまうものですが、どんな反応をするかは感情によっても違います。
特に悪い感情が強い時には「嗚咽」や「過呼吸」といった反応が引き起こされますが、どのような反応かは全くの別です。
この記事では、「嗚咽」と「過呼吸」の違いを分かりやすく説明していきます。
「嗚咽」とは?
「嗚咽」とは声をつまらせて泣くことを指す言葉です。
悲しい感情が高ぶりすぎて泣いているのに声にならなかったり、鼻をすするように泣くことで、むせび泣きやすすり泣きが「嗚咽」にあたります。
また声を上げて泣きたいけど、何らかの事情で声を上げることを我慢したうえで、我慢しきれず声が漏れ出すような泣き方も「嗚咽」です。
悲しみ以外の感情でも、感情が非常に高ぶると、喉が締め付けられ、詰まるような反応を見せます 悲しみによって涙腺が緩み涙が出ることと、喉の詰まりが併発したり、感情で頭が一杯になり言葉を発する余裕がなくなった時に起こるのが意図しない「嗚咽」です。
声を我慢しきれない泣き方も含めて、涙は出ても声はほとんど出て来ていない泣き方が「嗚咽」と言えます。
「過呼吸」とは?
「過呼吸」とはパニックや不安などの感情によって呼吸が荒くなり、短時間の内に何度も息を吸っては吐いてを繰り返してしまう症状です。
文字通り呼吸が過剰になっている状態で、呼吸を繰り返しているのに息苦しさを感じ、「過呼吸」が続くと体内の二酸化炭素濃度が減りすぎて、手足のしびれを始めとした様々な異常に繋がります。
「過呼吸」が起きるとそれにつられて様々な症状が出てきますが、それらは「過呼吸」の影響によって出てきた反応であり、それら自体は「過呼吸」に含まれません。
「過呼吸」はあくまでも、呼吸を過剰にしてしまうことです。
「嗚咽」と「過呼吸」の違い
「嗚咽」は泣き方を指す言葉で、涙が出ていることと、声が出ていない、出ていても小さく意味をなしていないような泣き方です。
「過呼吸」は文字通り息を吸っては吐いてという呼吸を過剰にしてしまうことを指します。
「過呼吸」が起きると息苦しさから涙が出て、それと同時に声を出す余裕もなくなるので、「嗚咽」のようになることも珍しくありません。
ですが「嗚咽」している時には、泣きながらも呼吸自体は全く問題なくできていることがほとんどです。
また「嗚咽」は泣き方のひとつなので、主に強い悲しみの感情によっておきますが、「過呼吸」は悲しみではなく、不安や恐怖などの強いストレスを伴う感情によって起きやすいという違いもあります。
まとめ
「嗚咽」が続く内に「過呼吸」がおきたり、その逆もありますが、どういった症状を指すかはそれぞれ全く違うので、しっかり区別する必要があります。
特に「過呼吸」は放置すると最悪窒息死にまで繋がる恐れもあるので、「嗚咽」と「過呼吸」を見極め、「過呼吸」だった場合はできるだけ早く対処する必要があるでしょう。