民事にまつわる言葉は、難しいものです。
この記事では、「国籍」と「戸籍」の違いを分かりやすく説明していきます。
分かりにくい用語を、正しく覚えていきましょう。
「国籍」とは?
国籍(こくせき)とは、どの国に資格があるか示したもの。
ただそのルールは、国によって細かい違いがあります。
日本では法務局が、国籍にまつわる取りまとめをしています。
日本に住んでいる、日本人の国籍は日本です。
またアメリカに住んでいる、アメリカ人の国籍はアメリカになります。
つまり「その国の一員であること」が国籍の大きな条件です。
もし日本に住んでいる外国人が、日本の国籍を取得したいときは「地方法務局で国籍を取得する手続き」をおこなう必要があります。
最近ニュースで問題になっているのは、複数の国籍をもつ「二重国籍」です。
二重国籍に対する考え方も、世界で分かれています。
二重国籍を認めているのはオーストラリアやニュージーランド、アメリカなど。
認めていないのは、日本やサウジアラビアなどです。
国の在り方を考えたとき「国籍」はとても重要です。
「戸籍」とは?
戸籍(こせき)とは、生まれた日や結婚した日など、家族の情報をまとめた公文書のこと。
「その家族について」役所がまとめた重要資料のことです。
戸籍は「戸籍謄本」と呼ばれることがあります。
戸籍謄本には戸籍に掲載されている、家族についての情報がまとめてあります。
家族の名前、生年月日、本籍地の住所、養子縁組についてなど、家族にまつわる大切な事項が書かれています。
戸籍謄本が必要になってくるのは、家族が結婚するとき、遺言状を作成するとき、相続にまつわる手続きを実施するときです。
戸籍謄本は本籍地のある役所で手続きをおこない入手できます。
「国籍」と「戸籍」の違い
どちらも同じように見えて、分かりにくいです。
「国籍」と「戸籍」の違いを、分かりやすく解説します。
・国籍を証明するのが戸籍
国籍は「どこの国に属しているか」示したもの。
その例として、アメリカ国籍、日本国籍、イギリス国籍などが挙げられます。
またこうした国籍を証明する、公的な書類が「戸籍(戸籍謄本)」です。
また戸籍は「日本国籍であることの証明書」のようなもの。
日本に国籍がないと、日本で戸籍をつくることはできません。
そのため日本国籍を取得したことを証明したい場合は、本籍地がある自治体の役所に出向いて「戸籍謄本を発行してもらう手続き」が必要になってきます。
どこの国のメンバーなのか、あらわしたものが国籍。
日本国籍を証明できる書類が、戸籍謄本になります。
国籍や戸籍謄本に記載されている事項を変更したい場合は、法務局や行政に届け出をおこないます。
まとめ
「国籍」と「戸籍」の違いを分かりやすくお伝えしました。
どちらも法務にまつわる、大切なキーワードです。
国籍とはどこの国に属しているか、分かりやすく表したもの。
戸籍とは家族の情報を、公的にまとめた公文書です。
正しい意味を知って、法律に詳しくなっていきましょう。