この記事では、「堪忍」と「観念」の違いを分かりやすく説明していきます。
「堪忍」とは?
「堪忍」は「かんにん」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「怒りの気持ちを抑えて、人を許すこと」という意味で、相手の過ちにより自分が迷惑を受けても許すことを言います。
2つ目は「精神的な苦しみや、肉体的な痛みをじっと我慢すること」という意味で、苦痛をひたすらこらえることを言います。
上記に共通するのは「我慢する」という意味です。
「堪忍」の使い方
「堪忍」は「怒りの気持ちを抑えて、人を許すこと」は「精神的な苦しみや、肉体的な痛みをじっと我慢すること」という意味で使われます。
名詞として動詞を伴い「堪忍する・した」と使われたり、副詞として「堪忍して」と使われたりします。
基本的に、自分に不利なことや苦痛があってもじっと我慢する様子に使われる言葉です。
「観念」とは?
「観念」は「かんねん」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「ものごとに対する意識や考え」という意味で、あるものごとを認識している状態を言います。
2つ目は「全てを諦めて受け入れる覚悟すること」という意味で、それ以上は無理だと判断して諦める様子を言います。
3つ目は「哲学用語で、人が心に思い描く主観的なイメージや象徴」という意味です。
4つ目は「仏教用語で、仏教の教えに集中して思い念じること」という意味です。
上記に共通するのは「全てを受け入れる」という意味です。
「観念」の使い方
「観念」は「ものごとに対する意識や考え」「全てを諦めて受け入れる覚悟すること」「哲学用語で、人が心に思い描く主観的なイメージや象徴」「仏教用語で、仏教の教えに集中して思い念じること」という意味で使われます。
名詞として動詞を伴い「観念する・した」と使われたり、副詞として「観念して」と使われたりします。
基本的に、ものごとを全て認識して受け入れる様子に使われる言葉です。
「堪忍」と「観念」の違い
「堪忍」は「自分に不利なことや苦痛があってもじっと我慢する様子」という意味です。
「観念」は「ものごとを全て認識して受け入れる様子」という意味です。
「堪忍」の例文
・『お願いですから今回ばかりは堪忍してください』
・『遅刻して悪かったよ、昼飯おごるから堪忍してな』
・『今堪忍して自分を磨けば、きっと一生の宝になるだろう』
・『君はいつも言い訳ばかりでいい加減堪忍袋の緒が切れそうだ』
「観念」の例文
・『君たちは包囲されている、観念して大人しく出てきなさい』
・『彼は毎日遅刻するが、時間の観念がない様に思える』
・『ずっと隠れていたが、見つかるのも時間の問題だと思い観念した』
・『彼女は美術的な観念から解説してくれるが、素人にはわかりにくい』
まとめ
今回は「堪忍」と「観念」について紹介しました。
「堪忍」は「じっとこらえること」、「観念」は「認識して受け入れること」と覚えておきましょう。