この記事では、「夢中」と「集中」の違いを分かりやすく説明していきます。
「夢中」とは?
「夢中」は「むちゅう」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「ものごとに熱中して我を忘れること」という意味で、あるものごとに没頭して他のことが一切目に入らなくなる様子を言います。
2つ目は「夢の中にいる間」という意味で、実際に睡眠中に夢の中にある状態を言います。
3つ目は「正気を失うこと」という意味で、感情的に興奮し過ぎて自分を見失う様子を言います。
上記に共通するのは「我を忘れる」という意味です。
「夢中」の使い方
「夢中」は「ものごとに熱中して我を忘れること」「夢の中にいる間」「正気を失うこと」という意味で使われます。
名詞・形容動詞として「夢中だ・である」と使われたり、形容詞として「夢中な」と使われたり、副詞として「夢中で」と使われたりします。
基本的に、あるものごとに熱中してしまい、他のものごとが全く目に入らない様子に使われる言葉です。
「集中」とは?
「集中」が「しゅうちゅう」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「一か所に集めること、または集まること」という意味で、複数あるものや散らばっているものを一つにまとめることを言います。
2つ目は「ある作品集に含まれる作品」という意味で、作品集や文集など、複数の作品が集まって構成されているものの一つを言います。
上記共通するのは「一つにまとめる」という意味です。
「集中」の使い方
「集中」は「一か所に集めること、または集まること」「ある作品集に含まれる作品」という意味で使われます。
名詞として動詞を伴い「集中する・した」と使われたり、副詞として「集中して」と使われたりします。
基本的に、現在やっていることに意識を傾けることであり、我を忘れるという意味はありません。
「夢中」と「集中」の違い
「夢中」は「あるものごとに熱中してしまい、他のものごとが全く目に入らない様子」という意味です。
「集中」は「現在やっていることに意識を傾けることで、周囲のことは認識している」という意味です。
「夢中」の例文
・『彼はアイドルに夢中になり、全公演追っかけをしている』
・『夢中で本を読んでいたら食事を摂るのをすっかり忘れていた』
・『彼はゲームに夢中で、徹夜することもざらにあるらしい』
・『海でおぼれそうになり、ヤバいと思って無我夢中で泳いだ』
「集中」の例文
・『彼はものごとに集中すると急に顔つきが怖くなる』
・『今回の話し合いでは特にコロナ対策について質問が集中した』
・『試合のことだけに集中できればいつも通りの実力を発揮できるだろう』
・『この作品は集中でも特に神作品と言われているほど素晴らしい』
まとめ
今回は「夢中」と「集中」について紹介しました。
「夢中」は「熱中して我を忘れること」、「集中」は「目の前のことに意識を傾けること」と覚えておきましょう。