「如才ない」とは?意味や使い方を解説

意味と使い方

「如才ない」

「如才ない」「じょさいない」と発音し、一見では分かりにくいですが、褒め言葉の1つです。

しかし、人からもう言われると、響きや見た目が似ているので、「才能がない」と似た言葉だと勘違いをしてしまうかも知れません。

相手からすると、折角褒めているのにそう思われてしまっては面白くありません。

そして、言われた方も、きちんと意味を理解していないと面白くないと思ってしまうことがあるでしょう。

「如才ない」の意味

如才ないとは、「しっかりと気が利いている」ことを指す言葉です。

「抜けがない」ことも同時に表現しており、何かの作業(をした人)に対して使うことも多い言葉です。

よって、こう言われることは褒められていると理解していいでしょう。

しかし、「〜ない」という表現が悪いのか、前項にも書いたように、悪口だと思われてしまうことも多いのがこの言葉の欠点だと言えるかも知れません。

「如才ない」の由来・語源

如才ないという言葉の語源は、そのまま「如才」「ない」ことを表現しています。

その「如才」とは、「いい加減に対応する」「気を使わない」「手抜かりがある」といった悪い意味のある言葉です。

これらが「ない」という表現の為、その全く逆の「しっかりと気が利いている」「抜けがない」と解釈される言葉となっている訳です。

この言葉を悪口だと思ってしまう人は、「如才」の意味が分かっていないのだと思われます。

これを「才能」の類いだと考えてしまうと、その逆の悪口に相当することになってしまうからです。

「如才ない」の英語と解釈

如才ないを英語で表現するとなると、まず“smart”(スマート)が挙がります。

この“smart”「賢い」ことを表現する英単語で、意訳で「如才ない」と同等の意味があると考えることができます。

もっと近いと思われるのは、“clever”(クレバー)です。

こちらも「賢い」「抜け目がない」という意味をもつ言葉なので、こちらの方が「如才ない」に近い英語だと言うことができます。

「如才ない」の言葉の使い方

如才ないは、ちょっとした褒め言葉として使うケースから、人事考課の際の書類に記載されることもある言葉です。

その為、幅広い使い方ができる言葉だと言えますが、少々堅い表現でもあるので、少々のことに対してであれば、普通に「気が利いている」などと使った方が分かりやすく、意図を勘違いされることもないでしょう。

「如才ない」を使った例文・解釈

如才ないを使った例文です。

軽く使っているものから、多少堅く使っている例まで色々と挙げていきます。

「如才ない」の例文1

「彼女の来客に対する対応は、常に如才ないと評判だ」

来客への対応が素晴らしいと褒めている例になります。

文章としては堅めですが、比較的気軽に使っているのが分かります。

「如才ない」はこのような使い方をするといういい例の1つです。

「如才ない」の例文2

「この件は、如才ない彼に任せておけば心配ないだろう」

気が利いていて抜けが無い彼に任せれば大丈夫だとうと言っています。

「如才ない」の意味が分かっていない人に対しても、こういった使い方をすれば、意味が分かってもらえるでしょう。

”心配ない”と言っておいて、悪い意味のはずがないからです。

「如才ない」の例文3

「あの人は色々なことに対して如才ないところが魅力だ」

何事にもしっかりと対応する人だと褒めている例文です。

如才ないとまで言われるのは、結構な褒め言葉です。

言われても今ひとつ意味が分からないのでは、もったいないとも言えるでしょう。

「如才ない」の例文4

「彼の如才ない仕事ぶりは評価できるが、プライベートが派手だという噂がある」

仕事とプライベートは当然別に考えるべきですが、未だにこのようなことを言われることも珍しくないのが日本の現状です。

これがよいのか悪いのかはさておき、仕事ではかなり評価されている人だというのがこの例文から分かります。

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