この記事では、「完全主義」と「完璧主義」の違いを分かりやすく説明していきます。
「完全主義」とは?
「完全主義」とは、何事も不足や欠点のない完全な状態でなければならない、完璧でなければ気が済まない、といった考え方や傾向の強い人を指す言葉で、「完璧主義」とも言うと、辞書には記載されています。
「完璧主義」とは?
「完璧主義」とは、物事に不十分な部分があることを許さず、不足や欠乏のない状態であることを求める考え方や性格などを指す表現で、また妥協を許さないさまや、ほどほどの加減を知らないさまを指す言葉、と辞書に記載されています。
「完全主義」と「完璧主義」の違い
以上の様に、辞書にはそれぞれの言葉の説明があり、「完全主義」と「完璧主義」は全くの同義語だとされています。
ただし、『彼は完璧主義者だ』と言う表現を使う事はたまにあるでしょうが、『彼は完全主義者だ』と言う表現を使う事は少なく、「完璧主義」の方が、一般的な言葉となっていると思われます。
それでは、「完璧主義」に多くの人は、どんな印象を持っているのでしょうか? 「完璧主義」とはの項で辞書に記載されている意味を記しましたが、ここにある『ほどほどの加減を知らないさま』の印象が強いのではないでしょうか。
すなわち、細かい点に拘り過ぎて、融通がきかないと言うネガティブな印象が強いと言えるのです。
こうした点は、ビジネスの世界では「完璧」と言っても、それは自分の価値判断によるもので、必ずしも客観的に正しい視点でのこだわりではない点や、チームで仕事をしていれば、全体最適を追及すべきですが、そんな事には関係なく、自分の想いにのみこだわり過ぎている点や、そのために仕事の処理能力にも問題を起こしやすいと評価される事が多いのです。
この様に、「完璧主義」はネガティブな印象が強いために、「完璧主義」と「完全主義」を敢えて違う意味で使うと言う考え方をされているケースもあります。
その考え方は、本当に仕事にとって客観的に大切な事を「完全」に遂行しようとするさまに、「完全主義」を使い、「完璧主義」と使い分けすると言うものです。
この考え方では、自分のこだわりではなく、誰しも正しいと考えられる事にこだわる点や、チーム活動では全体最適を考慮して仕事を遂行する点や、それゆえに処理能力も決して低くはないと言っ意味で「完全主義」を使い、「完璧主義」ではなく「完全主義」を目指すべきと言うものです。
辞書に記載されている意味では同義語ですが、こうした使い分けをされているケースもある事は知っておくと良いでしょう。
まとめ
「完全主義」とは、何事も不足や欠点のない完全な状態でなければならない、完璧でなければ気が済まない、といった考え方や傾向の強い人を指す言葉で、「完璧主義」とも言うとあり、全く同義語と言えます。
しかし、一般的によく使う方の「完璧主義」にはネガティブな側面が強いため、ビジネスの世界で、敢えて2つの言葉を区分して、「完全主義」の方にはネガティブな側面を払拭したイメージの意味付けをして使われているケースもあります。