何らかの目的、または好意などで、自分の財産を無償で、誰かに差し出すことがあります。
それが「寄付」や「贈与」と呼ばれるものです。
この記事では、「寄付」と「贈与」の違いを分かりやすく説明していきます。
「寄付」とは?
「寄付」とは、公のことや事業のために、お金や品物を無償で出すことを言います。
「寄付」は誰もが出来る行為ですし、世の中を良くしていくためにも必要なことだと言えます。
特に日本では自然災害が多く、毎年、何らかの募金活動が行われています。
一人の募金額は少なくても、大勢の人が募金をすることで、多額の「寄付」を行うことができます。
これらは「支援金」や「義援金」とも呼ばれますが、「寄付」に含まれるものです。
また、「寄付」を行うことで、所得税の「寄付金控除」が受けられる場合があります。
さらに「寄付」はお金だけではなく、品物でも行うことができます。
食べ物や衣服など、生活に必要なものを困っている人に「寄付」することができます。
「贈与」とは?
「贈与」とは、無償で自分の財産を相手にあげることです。
「贈与」はあげる側だけではなく、もらう側の同意も必要になります。
双方の合意があって、「贈与」の契約が成立します。
「贈与」には「贈与税」がかかります。
ですが、すべての財産に関して「贈与税」がかかるわけではありません。
その金額や物によっても、「贈与税」の有無や金額が変わってきます。
また、「贈与」によって、財産を譲り受けた人は、それに税金がかかってきます。
特に親から子へなどで財産が引き継がれる場合、「贈与」ではなく、「相続」となることもあります。
「贈与」も「相続」も税金が関わってきますので、あらかじめ対策をとっておいたほうが良いでしょう。
「寄付」と「贈与」の違い
「寄付」と「贈与」の違いを、分かりやすく解説します。
「寄付」は公共の慈善事業のために、お金や品物を無償で贈ることです。
一方、「贈与」は自分の財産を相手に無償であげることです。
ここで違ってくるのは、「寄付」は公共の為であるのに対し、「贈与」はそれ以外が対象になります。
「寄付」の場合は「寄付」する側の気持ちでのみ行われます。
ですが、「贈与」はあげる側ともらう側の両方の合意が必要になります。
そして、「贈与」の場合はもらった側の財産となるので、それにもまた税金がかかってきます。
まとめ
「寄付」と「贈与」のどちらも無償でお金や品物を差し出す点では共通しています。
ですが、差し出す相手によって、課税対象であるかどうかが変わってくるとも言えます。
基本的に個人間では「贈与」になります。
身内での「財産贈与」も課税対象になります。
基本的に「寄付」に当たるのは、公共的な慈善事業に対してなどで、非課税になるかどうかは、贈る相手によって変わってきます。
「贈与」が課税対象になるかは、その財産の価値や金額によっても変わってきます。
「贈与」を行おうと思っているならば、事前にその財産に関しての課税などの情報を調べておいた方が良いでしょう。
特に「贈与」に関しては難しいところもあるので、不明な点は専門家に相談するのをお勧めします。