「尽力」
尽力は、それだけのことをしたと表現したい時に使う言葉です。
その為、簡単に使う言葉ではなく、相手にそれを分かって欲しいと思う時にこそ使います。
ですが、実際にはそこまでではない場合でも平気で使っているケースもあるので、自らがそうだと思えば使えると考えていいでしょう。
「尽力」の意味
尽力は、その漢字の通り、「力を尽くす」という意味で使う言葉です。
「尽力した」と言えば、それだけ頑張ったという表現になります。
その為、自らの行為に対して使うことが多い言葉ですが、相手がそれだけ頑張ってくれたということに対する感謝の意味でも使います。
どちらにしても、この言葉は相応の行為や苦労などが伴っていないと使えないと考えていいでしょう。
「尽力」の英語・解釈
尽力は英語では、“endeavor”、または“effort”となります。
共に「努力する」という意味の英単語で、どちらかと言えば前者の方が強い意味があるので、そちらを使った方が日本語の「尽力」に使い表現になるでしょう。
尚、“contribute”という言葉もあり、こちらは「〜に貢献する」という意味で、尽力を「貢献する(した)」の意味として使う場合には、この言葉で表現してもいいでしょう。
「尽力」の言葉の使い方
尽力と言うからには、それだけのことをしていない(されていない)と使うことができないと考えるのが普通です。
しかし、相手がそれをしてくれたと使う場合には、本当はそこまでとは言えなくても、相手に対する感謝の意味と礼儀として、比較的簡単に使うことも多いです。
よって、この言葉は、自分(たち)に対して使う時には本当にそこまでした(する)場合に、相手に対しての場合は多少割り引いて使えると考えてください。
「尽力」を使った例文と解釈
尽力を使った例文です。
ここまでの説明の通り、自分側と相手側に使った両方の例を挙げていきます。
「尽力」の例文1
「できる限り尽力しましたが、成功させることができなくてとても残念です」
自分たちはできる限りの努力や苦労をしたが、成功させるには及ばなかったと使っています。
この場合、成功させられなかったことへのいい訳ともとれますが、このような時にこそ使う言葉だと言えるかも知れません。
「尽力」の例文2
「そちら様の尽力のお陰で、何とかいい結果を残すことができました」
相手がこちらに対し、かなりの努力や苦労をしてくれたと感謝している例になります。
本当はそれほどだとは思わなかった場合でも、このように表現すれば、相手も悪い気はしないでしょう。
相手に対して使う時には割り引いて使えると書いたように、相手の気分を損ねない為の表現としてもうまく使える言葉です。
「尽力」の例文3
「こちらの尽力が及ばなかったことをお詫びいたします」
こちら側としては最大限に頑張ったつもりですが、それが及ばずにそちらの結果には繋がらなかったと言っています。
尽力という言葉を使うことで、やれることは全部やったという意味になるので、相手側もこう言われてしまっては、ほとんどの場合で納得するしかないでしょう。
そのような意図をもって使うことができる言葉なので、悪い意味でも使えるケースがそれなりに多い言葉です。
「尽力」の例文4
「とても尽力してもらったのは分かるが、結果には全く結び付いていない」
相手に対して尽力という言葉で、それに対する努力や苦労があったことは認めていますが、結果には及ばなかったと締めていることから、社交辞令として使っているとも考えられる例文です。
本当にそこまでしてもらったとは思っていない場合でも、相手にであれば、この尽力は比較的簡単に使えます。
その為、相手から使われた時には、やはり割り引いて受けとった方がいいでしょう。